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野田・谷垣“密談”の真相…リークの背景と小沢“臨戦態勢”

 「(密談が)漏れるなんて、官邸は何をやってるんだ!」


 自民党逢沢一郎総裁特別補佐は、こう吐き捨てた。1日の党役員会終了後、首相側のリークで密談が漏れたことに、怒りをあらわにしたのだ。


 「野田首相と谷垣氏は『消費税増税』では同じ方向だが、次期衆院選や党内事情で厳しい立場にある。総裁側近の逢沢氏は、野田首相とは松下政経塾の同期生で連絡を取り合う仲。腹を割って話をさせようと仲介したようだ」(自民党議員)

 「野田首相は最大の武器である解散権を担保するはずがなく、谷垣氏も党内基盤が弱くて何も約束できない。会談は双方が意見を言うだけで終わったと聞いた。今回、密談が漏れたことで、自民党内では『谷垣降ろし』が加速してきた。野田首相自民党が硬化すれば協力が得られなくなる」

 しかし、野田首相側はどうして密談をマスコミにリークしたのか。


 「首相側近の稚拙な判断」という情報もあるが、「野田首相と谷垣氏が『消費税増税』に向けて連携する流れをアピールすれば、『増税反対』を掲げる小沢氏にダメージを与えられるという思惑だった」(民主党中堅)との見方も強い。


 これに合致するのか、民主党執行部は、小沢グループの1回生を締め付け始めた。先月末から1回生全員の個別面談を実施したが、「消費税反対論者には活動資金を減額する」と匂わせたのだ。

 密談のリークや1回生の切り崩し−。だが、小沢氏は微動だにしていない。密談を聞き一瞬、不機嫌な表情を見せたが、その後は淡々とグループ内の懇談を重ね、「(野田首相も谷垣氏も)党内をまとめられないのに、消費税増税で連立など現実政治としてあり得ない」と一蹴している。


 「小沢氏の『増税反対』の覚悟は固まっている。年明けから1回生との会合では『今年選挙がある』『増税はやれるはずがない』と口酸っぱく言っている。総合すれば『倒閣(=内閣不信任案への賛成や、両院議員総会での代表解任)もある』『抵抗した野田首相が解散する可能性がある』ということ。早く臨戦態勢を整えろという意味だ」(小沢氏周辺)

 野田内閣が、増税法案を閣議決定した場合、小沢グループ副大臣や補佐官が一斉辞任することも決めている。現時点で、閣議決定は当初予定の13日から後にずれ込む見通しだが、小沢氏は周辺に「4月にかけて忙しくなる」「最後のところになったら俺のほうから動く」とハッパをかけ、結束を確認している。


 新党・政界再編の勝負が視野に入ってきた。