小沢氏の猛攻に野田佳彦首相は防戦一方。
中間派はなすすべもなく右往左往するだけ。
「われわれの主張は正しいので貫いていこう!」
小沢氏は22日昼、グループの拠点と化した都内のホテルに顔を出し、離党届の上積みに向け、側近にハッパを掛けた。すでに戦闘モード全開。側近と一緒にうな重をほお張り「昔は2人前食べたんだよなあ」と目を細めた。
「早ければ9月か、11月に総選挙になる。遅くとも来年2月だ」
こう見る小沢氏は、選挙基盤の脆弱(ぜいじゃく)な若手に決起を促すには選挙戦での有利さを説くのが一番だとよく心得ている。離党を不安がる議員とは個別に面談し、優しくこう励ました。
「反増税で絶対に勝てるぞ。間違いない。一緒に頑張ろう!」
「このままだと選挙で民主党は絶対に勝てない」
中間派の鹿野道彦前農林水産相は22日昼の緊急会合でメンバーに泣きつかれ、官邸に駆け込んだ。
「政党が割れるようなことがあってはなりません」
だが、首相は黙ってうなずくだけ。