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米FOMC、月額850億ドルの資産購入継続を決定 予想外の結果 | Reuters
米FOMCが予想外の量的緩和縮小見送り、景気の足取り見極めへ | Reuters


FRB: Press Release--Federal Reserve issues FOMC statement--September 18, 2013

Information received since the Federal Open Market Committee met in July suggests that economic activity has been expanding at a moderate pace. Some indicators of labor market conditions have shown further improvement in recent months, but the unemployment rate remains elevated. Household spending and business fixed investment advanced, and the housing sector has been strengthening, but mortgage rates have risen further and fiscal policy is restraining economic growth. Apart from fluctuations due to changes in energy prices, inflation has been running below the Committee's longer-run objective, but longer-term inflation expectations have remained stable.


Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability. The Committee expects that, with appropriate policy accommodation, economic growth will pick up from its recent pace and the unemployment rate will gradually decline toward levels the Committee judges consistent with its dual mandate. The Committee sees the downside risks to the outlook for the economy and the labor market as having diminished, on net, since last fall, but the tightening of financial conditions observed in recent months, if sustained, could slow the pace of improvement in the economy and labor market. The Committee recognizes that inflation persistently below its 2 percent objective could pose risks to economic performance, but it anticipates that inflation will move back toward its objective over the medium term.


Taking into account the extent of federal fiscal retrenchment, the Committee sees the improvement in economic activity and labor market conditions since it began its asset purchase program a year ago as consistent with growing underlying strength in the broader economy. However, the Committee decided to await more evidence that progress will be sustained before adjusting the pace of its purchases. Accordingly, the Committee decided to continue purchasing additional agency mortgage-backed securities at a pace of $40 billion per month and longer-term Treasury securities at a pace of $45 billion per month. The Committee is maintaining its existing policy of reinvesting principal payments from its holdings of agency debt and agency mortgage-backed securities in agency mortgage-backed securities and of rolling over maturing Treasury securities at auction. Taken together, these actions should maintain downward pressure on longer-term interest rates, support mortgage markets, and help to make broader financial conditions more accommodative, which in turn should promote a stronger economic recovery and help to ensure that inflation, over time, is at the rate most consistent with the Committee's dual mandate.


The Committee will closely monitor incoming information on economic and financial developments in coming months and will continue its purchases of Treasury and agency mortgage-backed securities, and employ its other policy tools as appropriate, until the outlook for the labor market has improved substantially in a context of price stability. In judging when to moderate the pace of asset purchases, the Committee will, at its coming meetings, assess whether incoming information continues to support the Committee's expectation of ongoing improvement in labor market conditions and inflation moving back toward its longer-run objective. Asset purchases are not on a preset course, and the Committee's decisions about their pace will remain contingent on the Committee's economic outlook as well as its assessment of the likely efficacy and costs of such purchases.


To support continued progress toward maximum employment and price stability, the Committee today reaffirmed its view that a highly accommodative stance of monetary policy will remain appropriate for a considerable time after the asset purchase program ends and the economic recovery strengthens. In particular, the Committee decided to keep the target range for the federal funds rate at 0 to 1/4 percent and currently anticipates that this exceptionally low range for the federal funds rate will be appropriate at least as long as the unemployment rate remains above 6-1/2 percent, inflation between one and two years ahead is projected to be no more than a half percentage point above the Committee's 2 percent longer-run goal, and longer-term inflation expectations continue to be well anchored. In determining how long to maintain a highly accommodative stance of monetary policy, the Committee will also consider other information, including additional measures of labor market conditions, indicators of inflation pressures and inflation expectations, and readings on financial developments. When the Committee decides to begin to remove policy accommodation, it will take a balanced approach consistent with its longer-run goals of maximum employment and inflation of 2 percent.


Voting for the FOMC monetary policy action were: Ben S. Bernanke, Chairman; William C. Dudley, Vice Chairman; James Bullard; Charles L. Evans; Jerome H. Powell; Eric S. Rosengren; Jeremy C. Stein; Daniel K. Tarullo; and Janet L. Yellen. Voting against the action was Esther L. George, who was concerned that the continued high level of monetary accommodation increased the risks of future economic and financial imbalances and, over time, could cause an increase in long-term inflation expectations.

米FOMC声明全文 | Reuters

7月のFOMC会合以降に入手した情報は、経済活動が緩やかなペース(at a moderate pace)で拡大していることを示唆している。雇用市場に関する一部指標は、最近数カ月の一段の改善を示しているが、失業率は依然高止まりしている。家計支出や企業による固定投資は増加し、住宅セクターは力強さを増しているが、住宅ローン金利は一段と上昇(have risen further)し、財政政策が経済成長の制約となっている。エネルギー価格の変化に伴う変動を除き、インフレはFOMCの長期目標を下回る水準で推移しているが、長期インフレ期待は引き続き安定している。


法令で定められた責務に即し、FOMCは雇用最大化と物価安定の促進を目指している。FOMCは、適切な緩和政策により経済成長が最近のペースから加速(pick up from its recent pace)し、失業率はFOMCが2つの責務と整合すると考える水準に向けて段階的に低下すると予想している。


経済と労働市場の見通しに対する下方リスクは昨秋以降、全体として(on net)後退したと考える。だが過去数カ月に金融状況の引き締めが見受けられ、継続すれば経済および雇用市場の改善ペースを減速させる可能性がある。


FOMCは2%の目標を一貫して下回るインフレ率が経済活動へのリスクとなる可能性があることを認識しているが、中期的にインフレ率はFOMCの目標水準に向かって回帰すると想定している。


連邦政府の緊縮財政の影響を踏まえると、1年前に資産買い入れを開始した以降の経済活動、雇用市場の改善は、広範な経済のすう勢が力強さを増していることと整合すると考える。だがFOMCは資産買い入れペースを調整する前に、この進展が持続するとのさらなる証拠を見極めることを決定した。


そのためFOMCは、月額400億ドルのエージェンシー発行モーゲージ債(MBS)と月額450億ドルの長期財務省証券の追加購入を継続することを決めた。またエージェンシー債(政府機関債)とエージェンシー発行MBSの元本償還資金をエージェンシー発行MBSに再投資し、償還を迎える財務省証券を入札でロールオーバーする既存の政策を維持する。


こうした措置は長期金利への下方圧力を維持し、モーゲージ市場を支援するとともに、より広範な金融状況を一段と緩和的にする一助となるだろう。同様に、より力強い景気回復を促進し、インフレが時間の経過と共に確実にFOMCの2つの責務と最も整合的な水準になることを支援する見通しだ。


FOMCは今後数カ月間に入手する経済・金融動向の情報を注視する。物価安定の下、労働市場の見通しが著しく(substantially)改善するまで、FOMCは財務省証券とエージェンシー発行MBSの購入を継続し、その他の政策手段を適宜活用する。


資産買い入れ縮小時期の決定に当たっては、FOMCは今後の会合で、入手する情報が、現在の雇用市場の改善が継続しインフレが長期目標に向かって戻るとのFOMCの見方を引き続き裏付けるものかどうか判断する。


資産買い入れはあらかじめ決められた軌道にはなく(not on a preset course)、買い入れペースに関する決定は引き続きFOMCの経済見通し、および想定される効果とコストに関する判断に左右される。


最大雇用と物価安定に向けた継続的な進展を支えるため、FOMCは、資産買入プログラムが終了し景気回復が強まった後もかなりの間(considerable time)、非常に緩和的なスタンス(highly accommodative stance)が引き続き適切になるとの見方を再確認した。


具体的には、FOMCは、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標水準をゼロ─0.25%に据え置くことを決定した。少なくとも失業率が6.5%を上回る水準にとどまるとともに、向こう1─2年のインフレ見通しがFOMCの長期目標である2%から0.5%ポイント以内に収まり、長期インフレ期待が引き続き十分抑制(well anchored)されている限り、FF金利を異例の低いレンジ(exceptionally low range)とすることが適切になると現時点で予想している。極めて緩和的な金融政策スタンスをどの程度の期間維持するか決定するに当たっては、労働市場の状況に関するさらなる尺度やインフレ圧力およびインフレ期待を示す指標、金融動向の見通しを含むその他の情報も考慮する。緩和解除の開始を決定する際には、最大雇用と2%のインフレ率という長期目標に沿うバランスの取れたアプローチを採る。


今回の決定に賛成票を投じたのは、バーナンキ委員長、ダドリー副委員長、ブラード、エバンズ、パウエル、ローゼングレン、スタイン、タルーロ、イエレンの各委員。反対票を投じたのはジョージ委員で、高水準の金融緩和の継続が将来的に経済および金融の不均衡リスクを増大させ、時間とともに長期インフレ期待の加速を招く恐れがあるとの懸念を示した。

バーナンキ米FRB議長の会見要旨 | Reuters

<この日の決定は予防的な措置>


予防的な措置だった。われわれの意図は、経済がわれわれの一般的な見通しに一致しているか確認できる証拠を得るため、もう少し待つというものだ。


FRBのコミュニケーション>


6月の時点では、労働市場の状況に有意の進展が見られていた。このためFOMCは、(資産買い入れプログラムを)どのように最終的に終了させるのか、同プログラムがどのように経済変数の進展に結び付けられるのかを検討し始める時期が来たと認識した。


買い入れプログラムを開始した際、労働市場の見通しを大幅に改善させることが目的だと示したが、これらすべてはわれわれが言っていたことと非常に整合性が取れており、どのようにして実行に移されるのか伝達する必要があった。


こうした情報の伝達に失敗すれば、市場の期待、人々の期待、FOMCの意図との間に大きな溝ができるリスクがあった。そしてこれは、将来的にさらに深刻な問題につながる可能性もあった。このため、コミュニケーションは非常に重要だったと考えている。


新興国市場について>


米国、また他の先進国の長期金利の変動が、新興国市場に一定の影響を及ぼし、一定の資本流出入につながるのは事実だ。特に、為替レートを固定しようとしている国がそうだ。


ただ、資本の流出入に影響を及ぼす要因は他にもある。投資家のリスク選好の変化、成長見通しの変化、また国によって新興市場の制度面の強さについて異なる認識が存在することが挙げられる。


新興国市場の同僚も理解してくれると思うが、われわれが金融政策を通じて行おうとしているのは、より力強い米国経済を生み出すことだ。米国経済の拡大は、新興国経済を支援する上で最も重要なことの1つだ。


<低インフレ時は利上げに消極的>


インフレ率が目標を下回り続けた場合、利上げに消極的になる必要がある。インフレ圧力は見受けられないため、これが、われわれがフェデラルファンド(FF)金利に引き上げに向け非常に辛抱強くなれると考える理由の1つとして挙げられる。


フォワドガイダンス>


フォワドガイダンスにおいては、インフレ率に下限を設けることは新たな指針となり得るだろう。われわれはフェデラルファンド(FF)金利に関する指針について、これを明確化し得る方法について議論しており、このことも間違いなく選択肢の一つとしてあり得る。


以前にも述べたとおり、委員会はフォワドガイダンスを定期的に見直しており、指針を強化し得る上で複数の手段を持ち合わせている。


また、他の措置として、失業率が6.5%に到達した後のことについて、一段の情報を提供することなどもあり得る。正確な指針を提供できるかぎり、それは望ましいと考える。


<悔やまれること>


最も悔やまれることは、危機を未然に防ぐことができなかったことだ。危機というのは、ひとたび始まると阻止するのが極めて難しいと考えている。われわれが持っていた権限を考えると、可能なことをやったと思う。われわれを動機付けていたのは一般の人々の利益であり、われわれの目的は金融システムの安定化して経済が悪化したり、大量の失業者が発生するのを防ぐことだった、というハンク(ポールソン元財務長官)の意見に賛同する。


<財政協議>


政府機関の閉鎖、あるいは債務上限の引き上げができないという事態になれば、金融市場や経済に非常に深刻な結果をもたらし得る。FRBは、経済が軌道に乗り続けているために、できることはなんでもするという方針だ。そうした事態が経済減速につながるのなら、考慮しなければならない。 したがって、われわれが政策について考える際、着目するリスクの一つだ。 とは言え、これらのショック、特に債務上限引き上げに関するショックを打ち消すわれわれの能力は非常に限られている。わたしは、政府が資金を確保して公共サービスを提供し、債務を返済できるようにし、経済に対する信頼感に少なくとも一時的に顕著な悪影響を与えた2011年のような事態を避ける方策を議会と政権が協力して見出すのが特に重要と考える。


<成長を過度に楽観視>


成長に関して、われわれはこれまで余りに楽観的だった。潜在成長率はリセッション(景気後退)や金融危機の影響により、少なくとも一時的ではあるが多少減速したとみられる。そのことは生産性の数字の低下から読みとれるが、われわれとしては生産性の減速は想定しておらず、それが比較的緩慢な成長を織り込まなかった理由の一つでもある。


しかし、金融政策においては、その影響が潜在成長率や長期成長率ではなく、むしろ循環的な側面に働くことを理解することが重要だ。われわれは経済の緩みの程度を予知することにおいて、多少なりともうまくやってきた。失業率の予想などは、成長に関する予想よりも当たっている。とりわけ今年の失業率見通しについて、われわれは過度に悲観的だったことが目を引く。


<金融市場の引き締まり>


いくつか要因があるが、1つは景気改善だ。それが国内外で金利が上昇している理由の1つだ。金融市場の引き締まりが見通し改善を反映している限りは望まいことで、問題はない。


一方で、金融政策に関する見方も要因だ。だからこそ確実に正確な情報が伝わる必要があり、コミュニケーションが極めて重要となる。


われわれは今後どのように行動し、何に基づいて行動するのか、最善を尽くして説明する必要がある。


量的緩和縮小にあらかじめ決まった時期ない、特別な数字も設定せず>


量的緩和縮小にあらかじめ決まった予定やスケジュールはない。この点を強調しておきたい。経済指標がわれわれの基本的な見通しを裏付け、見通しへの自信が深まり、先に説明した3つの基本シナリオを満たすと確信することができれば、年内に行動する可能性がある。


年内に(縮小を)開始する可能性はあるが、そうだとしてもその後のステップは経済の動向に左右される。つまり経済指標次第だ。あらかじめ時期を決めているわけではない。6月に説明した基本概要は変わっていない。


資産買い入れプログラムを終了する基準は労働市場の見通しの大幅な改善だ。前回、ある程度感覚をつかんでもらうために目安になる数字として7%の失業率を挙げた。


目指している特別な数字はない。目指しているのは労働市場の全般的な改善だ。


<年内の緩和縮小の可能性>


3つの基本シナリオを想定している。財政の悪影響が弱まり成長が時間をかけて加速し、労働市場の伸びが続く。また、インフレ水準が目標に再び近づくことだ。こうした基本見通しが指標で確認できるのか、向こう数回のFOMCで見ていく。確認できれば、恐らく年内のある時点で最初の1歩を踏み出し、状況の進展が続いて指標と一致する限り(緩和の縮小を)続ける。


<労働参加率>


労働参加率に対しては循環的な要素があると考えられ、その点で経済におけるある意味で本当の失業部分は実態よりも低く評価されているといえる。他方、わが国経済における労働参加率には下方トレンドも見られ、これは高齢化に加え、労働力における女性の割合が低いことなど、長きにわたり存在し、直近のリセッション(景気後退)とはあまり関係ない要因に伴うものだ。


過去1年間で失業率は0.8%ポイント低下しているが、労働参加率は0.3%ポイントの低下となっており、かなりトレンドに近い。過去1年間の失業率の改善は、すべてではないにせよ大部分が雇用創出によるものであって、参加率の低下によるものではないと思われる。


<QE3はあらかじめ決まった道筋ではない、FRBが縮小に踏み切らなかった理由>


資産買い入れプログラムはあらかじめ決まった道筋ではない。


買い入れペースに関するFOMCの決定は引き続き、経済見通しやFOMCが想定する同プログラムの効果やコスト次第だ。


今回の会合で資産購入ペースを小幅縮小することが適切かどうかを見極めるにあたり、資産買い入れの縮小を正当化する基本見通しを経済指標が十分に裏付けていないとの結論に至った。


さらに、ここ数カ月見られる金融状況の急激な引き締まりが成長を鈍化させる恐れがあることが懸念される。状況がさらにひっ迫すれば、懸念はさらに高まるだろう。


<緩和縮小の条件>


労働市場で続く改善やインフレを目標水準に近づけることを支援する十分な経済成長など、中期の景気見通しの概略は6月時点の見方に近いというのが、今日のFOMCの認識だ。


だが、今回のFOMCで資産買い入れペースを若干緩めることが適切かについて、そのような縮小を正当化する基本的な見通しが、経済指標でまだ十分確認できないと結論付けた。さらに、最近数カ月間の金融情勢の急速な引き締まりによって、成長鈍化の影響が出る恐れがあるとの懸念をFOMCでは抱いている。一段とひっ迫すれば、影響が増大するとの懸念だ。


<失業率と成長率>


7.3%という失業率は容認できる水準を大きく上回っている。


成長への下振れリスクは過去1年で緩和した。欧州で経済状況が幾分改善したことや、米国の景気回復が勢いを維持していることを背景に家計や企業の信頼感が高まっていることなど、一連の要因を反映している。


労働市場


労働市場の状況は依然として望ましい状況からは程遠いが、FRBが資産買い入れプログラムを実施してから1年間で大きな進展を遂げてきた。


失業率は資産買い入れプログラム発表時の8.1%から7.3%に低下したほか、約230万人の民間雇用が創出された。