中国人民銀行の盛松成調査統計局長は15日の記者会見で、インターネット上などでモノやサービスの取引に使われるビットコインと呼ばれる仮想通貨について、「本当の意味での通貨ではない。貨幣制度の背景には、国家の強大な信用と強制力があるが、ビットコインはそうした特性を備えていない」と述べました。
そのうえで、「ビットコインを使って取引するのも投資をするのもよいが、そのリスクに注意を払う必要がある」として警鐘を鳴らしました。
ビットコインは、実際の通貨と引き換えで購入し、格安の手数料でアメリカなど各国で代金の決済などに利用されていますが、中国では一般の投資家が将来の値上がりを見込んで購入する動きが過熱しています。
ところが先月、中国人民銀行がビットコインの取り引きに関する規制を強化する方針を打ち出して以降、価格が急落するなど、金融市場の新たな不安定要因となる懸念も指摘されています。