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首相「何の問題もない」 日中衝突で英紙など曲解報道に - MSN産経ニュース

「同席していた方がたくさんいた。聞いていただければ、何の問題もなかったということが分かっていただける」

 首相はスイス訪問中の22日に行った意見交換で日中衝突の可能性を尋ねられ、「英独は大きな経済関係にあったが、第一次大戦に至った。質問のようなことが起きないようにしなくてはならない」と述べた。


 これを英紙などが「日中関係について第一次大戦前の英国とドイツの関係と『類似性』があると発言した」と誤って伝えた。首相が発言していない内容を通訳が伝えたことが原因だった。

ダボス会議報道、安倍首相発言の力点を英紙誤解 : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 司会を務めた英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)のギデオン・ラックマン主席外交解説委員が「尖閣諸島をめぐり、日中が武力衝突することはありうるか」と尋ねたのに対し、首相は「日中間で軍事衝突が起きれば、両国にとって大変なダメージになる」と日本語で答えたうえで、次のようにつけ加えた。


 「今年は第1次大戦(の勃発)から100年目。英国とドイツは、戦争前に貿易で相互に関係が深かった。日本と中国も今、非常に経済的な結びつきが強い。だからこそ、そうならないよう事態をコントロールすることが大事だ」


 この発言をめぐり、ラックマン氏はその日の同紙ブログで、「首相は興味深いことに、紛争は論外だと言わなかった。日中間の緊張を、第1次大戦前の英独のライバル関係と比較し、『同じような状況だ』と述べた」と、首相が軍事衝突もありうると示唆したと受け取れる表現で伝えた。


 同紙はさらに24日付の社説で「安倍首相の欧州の1914年との比較は、恐ろしく、怒りをかき立てる」と批判。25日付では、中国の王毅外相が「時代錯誤で当惑した」と酷評した同紙インタビューを1面で報じた。英BBC放送なども「1914問題」として相次いで報じた。

 しかし、首相は実際には、日本語で「同じような状況」とは発言していない。素直に聞けば、「英独のようにならないよう」という点に力点があったのは間違いない。懇談は日英同時通訳で、粗い意訳だった可能性があるが、FT紙の突出した反応が騒ぎを広げている面は否めない。

 ただ、首相も不注意だった。欧州人にとって第1次大戦は、甚大な犠牲者を出した悲惨な戦争の歴史である。欧州の国際会議でそれを引き合いに出すのは、いかにも配慮不足だ。


 会議に出席していたドイツ人の大学院学長は「戦争を軽々に比較に使うのは危険。首相は、第1次大戦の歴史問題まで自ら引き寄せかねない」と警告した。

通訳のミスは言い訳にならないーダボス会議発言:一昨日の記事で一部修正とお詫びがあります - 站谷 幸一

安倍総理とて、真心から国家の為を考えておられるのであって、その結果の正否についてのみ冷静に論じるべきであります。

安倍総理ダボス会議での「日中関係」発言は、「通訳のミス」という見解が朝日新聞のスクープによって出たが、それは言い訳もしくは言っていないということになるのだろうか。違うのではないか。

この部分が無かったとしても、「今年は第1次世界大戦100年を迎える年だ。当時、英独関係は大きな経済関係にあったにもかかわらず、第1次世界大戦に至ったという歴史的経緯があった。ご質問のようなことが起きることは日中双方のみならず、世界にとって大きな損失になる。このようなことにならないようにしなくてはならない。」と明らかにアナロジーをもって語っており、苦しい言い訳と言わざるを得ない。


客観的に考えれば、安倍総理第一次大戦とのアナロジーをもって現在の日中を認識していることが見てとれ、通訳を批判するのは酷だと思う。(批判が出るまで政府は訂正していないのだから、その場でならともかく、通訳という個人を我々が責めるのはフェアではない。)

そして、何より重要なのは、過去の日本外交もこうした説明は通用してこなかったことである。

安倍晋三のダボス発言 - 妄念の「物語」と開戦の意思表明 : 世に倦む日日

日中関係についての国内の報道と海外の報道は、日を追って認識にギャップが開いていて、最早、相互の溝が埋めようがないほど隔絶しつつある。日本のマスコミ報道は、2ちゃんねるの言語世界にどんどん接近し、境界がなくなって融合し、NHKを筆頭に右翼的な認識と思考と発語が「正論」として常態化している。コードとプロトコル安倍晋三の脳内と同じになっている。だから、FT紙やBBCの懸念が全く伝わらず、海外からの批判を受け止める回路がなく、それを左翼的で中国寄りの偏見や誹謗としか受け取れない。反発するか、無視するしかない。実際のところ、官房長官菅義偉の反応がまさにそうで、英国の報道からの批判に耳を傾けない。

そしてまた、この手前勝手な牽強付会の比喩の物語は、日本の外務官僚と官邸の取り巻きが、毎日のように安倍晋三と語り合っている独善の言説であり、彼らの世界観と情勢認識であり、その歪んだ妄念を歴史に投影したものなのだ。


取り巻きとは、北岡伸一であり、宮家邦彦であり、谷内正太郎である。この連中が安倍晋三に吹き込み、頭の悪い安倍晋三の外交の拠り所となったものだ。彼らは、ヒトラーナチスの幹部が北欧神話に耽溺し、その物語の世界に現実を擬して第三帝国の政策(戦争)を遂行したように、この勘違いな物語(メタファー)を頭に描いて日々呼吸していて、全ての政策はそこから観念的に情念的に正当化されるのである。まさに、ヒトラーナチスそのものなのだ。安倍晋三は、ダボスでこのメッセージを発することで、悪の帝国である中国を撃退する正義の日本の立場と気構えを、欧米の記者たちは納得し歓迎すると思っていたのだ。

ダボス出席の安倍首相、日中関係と第1次世界大戦前の英独を比較(フィナンシャル・タイムズ(翻訳gooニュース)) - goo ニュース

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20140125#1390647192(安倍が美辞麗句を重ねるだけで言行不一致だと広く認識)