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【ウクライナ情勢】暫定政権 極右勢力排除に本腰 大統領選へ欧米の支持固め - MSN産経ニュース

 国営ロシア通信によると、国家安全保障会議のパルビー書記とアバコフ内相ら治安当局幹部は28日未明にかけて緊急会議を開き、右派セクターの非合法化について話し合った。最終的な結論は出なかったが、参加者の枠を広げて協議を継続することで一致した。


 ウクライナ内務省は25日、指名手配されていた右派セクターのムズイチコ幹部が警察との銃撃戦で死亡したと発表。右派セクターは内相の即時辞任を要求し、27日夜には同勢力の約1500人が最高会議(議会)を取り囲むなど緊張が高まった。政権は銃撃戦に関する調査委員会を議会に設ける一方、右派セクター解体を模索している。


 右派セクターは昨年12月に結成された過激民族主義組織の連合体。ヤヌコビッチ前政権の崩壊につながった大規模デモで中核的な役割を担い、デモの暴力化と政権側の報復的な強硬措置を招いた。政変後も武装闘争を辞さない立場をとり続け、代表のヤロシ氏は大統領選に立候補する意向を示している。露主要メディアが同勢力の動きを誇大報道する一方、欧州連合(EU)も武装勢力の存在には懸念を示してきた。


 財政が事実上の破綻状態にあるウクライナの暫定政権にとっては、国際通貨基金IMF)や欧米からの金融支援を獲得し、大統領選の結果を国際的に認知してもらうことが不可欠だ。ただ、ウクライナでは合法・非合法の銃器が大量に出回っている実態があり、右派セクターへの強硬姿勢が武力衝突に発展する危険性も指摘されている。

ウクライナ:新政権が「右派セクター」取り締まりへ - 毎日新聞

 ウクライナ新政権が民族主義を掲げる極右連合「右派セクター」の取り締まりに乗り出した。右派セクターはヤヌコビッチ前大統領を追放した先月末の政変で一定の役割を果たしたが、過激な武闘路線を強め、ロシアと対立する要因となっていた。新政権内では右派セクターの活動禁止も検討されており、5月25日の大統領選を前に国内情勢を安定させる狙いがありそうだ。


 ウクライナ西部で25日、検察官への暴行容疑などで指名手配されていた右派セクター幹部のムズイチコ氏が警官に見つかり、拘束時に射殺される事件が起きた。治安当局は偶発的に起きたと説明。これに対し、右派セクターの活動家約2000人が27日夜、首都キエフの最高会議(国会)を包囲し、事件の真相解明とアワコフ内相の辞任を求めて抗議。一部は庁舎のガラスを割るなど暴徒化した。


 右派セクターは一連の反政府デモを主導し、ヤヌコビッチ政権を打倒したとして市民の一部から英雄視され、影響力を浸透させてきた。これに対し、ロシアは「新政権は過激派に乗っ取られた」と批判。右派セクターがロシア系住民の多い東部や南部で反ロシアの挑発行為を拡大すればロシアの軍事介入を招く恐れがあり、新政権としても右派セクターを「野放し」にできないと判断している模様だ。


 ウクライナ与党「祖国」筋がロシア通信に語ったところによると、新政権の治安責任者の会合が28日に開かれ、アワコフ内相が右派セクターの活動禁止を提案、国家安全保障国防会議のパルビー事務局長がこれを支持した。最終的な決定は出なかったが、協議は継続されるという。


 一方、右派セクターのヤロシ代表は5月の大統領選に立候補する意向を表明しているが、最新の世論調査によると支持率は0.9%にすぎない。非合法化されてもパルチザン的な活動を継続するとみられ、ウクライナの不安定材料となりそうだ。

ウクライナ 暫定政権の基盤に不安 NHKニュース

ウクライナでは、暫定政権に近い民族主義の過激なグループ「右派セクター」の幹部が25日、武器を押収しようとした警察との銃撃戦で死亡したことを受けて、グループの支持者らが治安を担当するアバコフ内相の辞任を求めて首都キエフにある議会前で抗議活動を行っています。
これに対し、暫定政権のトゥルチノフ大統領代行は28日、「強引な圧力や挑発は国を崩壊に導くだけだ」と強く批判したうえで、「ウクライナの中心でロシアが国を不安定にしようとしている」と述べ、「右派セクター」の抗議活動の背後にはロシア政府の関与があると示唆しました。
「右派セクター」は、ウクライナの前の政権が崩壊するきっかけとなった警官隊との衝突でデモ隊を主導し、暫定政権に強い影響力を持っているとされています。
今回の抗議活動を受けて暫定政権は、内務省が「右派セクター」の幹部の死亡に関する捜査資料を近く公表すると発表しましたが、深まる対立で基盤が揺らぎかねない事態となっています。

キエフに暫定政権を作った「西側」はクーデターを成功させた右派セクターの粛清に成功するか? | 《櫻井ジャーナル》

右派セクターとイスラムスンニ派武装勢力アル・カイダ)との協力関係もインターネット上で知られるようになった。

 ムージチコ自身が殺される10日前にYouTubeへアップロードした映像によると、検事総長室や内務大臣が彼の処分を決定、殺害するか、捕まえてロシアへ引き渡し、全ての責任をロシアの情報機関になすりつけて非難する段取りになっているとしていたという。暫定政権で検察を統括しているのはネオ・ナチ政党のスボボダに所属するオレー・マクニスキー。スボボダもムージチコの「処刑」を容認していた可能性がある。


 ムージチコが射殺された後、右派セクターの問題が話し合われた会合にはアバコフ内相代行のほか、アメリカ軍と連絡を取り合いながらクーデターを指揮し、今は「国家安全保障国防会議」の議長として国防省や軍を統括しているアンドレイ・パルビー、スボボダを率いているオレー・ティアニボクが出席、パルビーは規制に賛成したという。

EUのリーダー格であるドイツのアンゲラ・メルケル首相ネオコンに屈し、ウクライナファシスト政権を作ってしまったひとつの結果だ。

 ウクライナの問題で、ネオコンに振り回されているもうひとりの政治家がバラク・オバマ米大統領シリアやイランの問題ではウラジーミル・プーチン露大統領に歩み寄って戦争を回避、ネオコンの逆鱗に触れた。ウクライナの制圧はオバマの「師」であるズビグネフ・ブレジンスキーの意思でもあり、ロシアと話し合いで解決する余地はほとんどない。

人心が離れ、軍や治安機関から離反者が出ているキエフの暫定政権が頼るのは傭兵会社やネオナチ | 《櫻井ジャーナル》

 「アノニマス」と名乗る集団がハッキングで入手した「電子メール」なる文書が公開されているのだが、その中にはアメリカの駐在武官補佐官ジェイソン・グレシュ中佐とウクライナ参謀本部のイーゴリ・プロツュクとの間で交わされたものがある。


 それによると、ロシア軍の軍服を着せた戦闘員にウクライナ軍基地を襲撃させ、ロシアがウクライナへ侵攻しているように見せかけようとしていた。ロシア軍の特殊部隊を装ってメリトポールのウクライナ空軍第25基地を3月15日までに、つまりクリミアで住民投票が行われる前に襲撃するよう、グレシュ中佐は指示している。

 ネオ・ナチが目立つと、暫定政権は「民主化勢力」とは言いにくくなる。そこで右派セクターを率いていたひとり、アレキサンダー・ムージチコが「処刑」されたのかもしれない。殺された本人が死の直前に録画した映像によると、自分を殺そうとする人間がいて、ロシアの情報機関に責任をなすりつける計画もあるとしている。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20140328#1396003722