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神父たちの愛人が「独身制廃止」要求 ‐ 長谷川 良

フランシスコ法王は聖職者の2重生活については批判的だ。聖職者が一人の女性を愛するなら、聖職を断念し、愛する女性と家庭を持つべきだという立場だ。

カトリック教会では通常、「イエスがそうであったように」という理由で、結婚を断念し、生涯、独身で神に仕えてきた。しかし、キリスト教史を振り返ると、1651年のオスナブリュクの公会議の報告の中で、当時の多くの聖職者たちは特定の女性と内縁関係を結んでいたことが明らかになっている。カトリック教会の現行の独身制は1139年の第2ラテラン公会議に遡る。聖職者に子供が生まれれば、遺産相続問題が生じる。それを回避し、教会の財産を保護する経済的理由が(聖職者の独身制の)背景にあったという。

バチカンは今年10月5日、シノドス(世界代表司教会議)を開催し、そこで「福音宣教から見た家庭司牧の挑戦」(仮題)について協議するが、家庭をもたない聖職者たちの家庭問題への対応について、「医学の勉強をしなかった偽医者が患者を診察するようなものだ」といった声も聞かれる。