日銀が3か月に一度公表している「資金循環統計」によりますと、ことし3月末時点で個人が保有している預金や株式、それに保険などの金融資産の残高は1630兆4000億円余りでした。
これは過去最高だった去年12月末時点よりおよそ14兆円減少したものの、過去2番目に高い水準でした。
内訳をみますと、「株式・出資金」がおよそ148兆円で、1年前と比べて株価の回復などを背景に11.3%増えたほか、「投資信託」も10.2%増えておよそ78兆円となりました。
全体の半分以上を占める「現金・預金」は、2.1%増えておよそ865兆円でした。
一方、今回の統計では、国債の保有者別の残高で日銀が全体の20.1%を占め、保険会社などを上回って初めて最大の保有者になったことも分かりました。
今の大規模な金融緩和の下、日銀が大量の国債などを買い入れていることをあらためて示しています。