【LA発】最も科学的なSF映画に話題騒然「インターステラー」 - ZAKZAK
さらに注目したいのが、製作総指揮に名を連ねる74歳の理論物理学者、キップ・ソーン氏の存在だ。
ソーン氏は名門カルテック(カリフォルニア工科大学)の元名物教授で、相対性理論と宇宙論の権威。時空に空いた穴、ブラックホールから続く仮想トンネル「ワームホール」を使ってタイムトラベルできるのでは、という仮説を展開する学者だ。
LAタイムズによると、人気TV番組「コスモス」でおなじみだった天体物理学者のカール・セーガン氏が、かつてソーン氏に紹介したNYタイムズ科学欄編集者のリンダ・オブストさんが、のちに映画プロデューサーとして成功。ソーン氏に勧めて2005年に「インターステラー」の原案が書かれたという。
スティーヴン・スピルバーグが監督を希望したが諸事情で断念。クリストファーとジョナサンのノーラン兄弟が脚本化を進め、クリストファーが監督することになった。
撮影にあたりソーン氏は14人の専門家を集めて脚本の科学的正確さを吟味。ブラックホールなどの視覚効果面もチェックしたという。
ノーラン監督は「ソーン氏からダメ出しされそうで最初は抵抗があったが、話し合ううちにさまざまなエキサイティングな物語の可能性を提示された」と感謝する。コンピューター映像に頼らず、4・5トンの宇宙船をロケ地アイスランドに設置するなど実写での描写がリアルだ。