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原基晶×橋本麻里トーク&レクチャーダンテ『神曲』の衝撃〜14世紀の叙事詩は西欧文化に何をもたらしたのか〜 | 青山ブックセンター

イタリアが生んだ最高の詩人ダンテが14世紀初めに著した『神曲』は、「地獄篇」「煉獄篇」「天国篇」の3篇からなり、さらに各篇は33歌からなりますが、「地獄篇」冒頭に置かれた三篇の全体の序歌を加えれば、合計100歌となります。詩型は三行一連で全体では1万4233行におよび、文学、美術、現実の政治にいたるまで多大な影響を与えた、キリスト教文学の最高峰とされる叙事詩です。
 主題は生身の存在であるダンテが、地獄、煉獄、天国の三界、すなわち彼岸の世界を遍歴した末に、ついには神との出会いを果たすというところにあり、歴史的事実を死後の世界に投影した詩を通じて、人類に正しい道を指し示そうとした作品です。
 ダンテは何故この叙事詩を書いたのでしょう。そして『神曲』はなぜ西欧に、それほどまでに巨大な影響をもたらすことになったのでしょうか。