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量子力学の思考実験を分子レベルで実現 | サイエンスポータル

科学史上最も有名な量子力学論争で思考実験として提案されたのが2重スリット実験だった。細長く切った隙間(スリット)が並行に2つ並んだ板を光が通過すると、スクリーンに干渉縞が現れる。量子力学では、電子などは粒子と波の両面の性質を兼ね備えており、2重スリットの実験をすると、電子が干渉縞として観測される。この思考だけの実験は物理学者の想像をかき立て、量子力学を鍛えた。ミクロの計測技術の進歩に伴って20世紀末には実際に実験できるようになり、量子力学の建設に関わったボーアらの正しさが今や認められている。しかし、この2重スリットを通過した電子などによってどちらかのスリットが反跳運動量を受け取る場合の実験の検証はできていなかった。最後の詰めが残っていたのだ。