ケリー国務長官は16日、パリを訪問してオランド大統領やファビウス外相らと会談し、テロ対策を巡る情報共有をはじめとした協力の強化の必要性などで一致しました。
このあとケリー国務長官は襲撃によって12人が死亡した新聞社の「シャルリ・エブド」の現場と立てこもり事件で人質4人が死亡したパリ東部の食料品店を訪問し、それぞれファビウス外相と共に花輪を手向けて犠牲者を悼みました。
そしてパリ市役所で事件の遺族らを前にスピーチし「人々の命を奪い、基本的な価値を攻撃する卑劣なテロを憎む気持ちはすべてのアメリカ人が共有している」と述べて、フランスとの連帯を示すとともに、協力してテロとの戦いを続ける決意を示しました。
一方、オランド大統領は16日、パリに駐在する各国の大使を集めてフランスの基本的な外交方針などについて演説し「シリアやイラクにいるテロリストの3分の1は外国から来ている」と指摘したうえで、今後、テロリストの移動や資金源などについての情報を交換するなど国際社会の協力の必要性を訴えました。
そのうえで今後、EU、ヨーロッパ連合の首脳会議でこの問題を取り上げる考えを明らかにし、EUレベルでの対策の強化を進める考えを強調しました。