エジプトのシシ大統領は10日、首都カイロを訪れているロシアのプーチン大統領と会談しました。
会談では、エジプトで深刻な問題となっている電力不足を解消するため、初めてとなる原子力発電所の建設などにロシアが協力することで合意したほか、シリアとイラクで勢力を広げるイスラム過激派組織「イスラム国」などのテロの脅威に協力して対処していくことなどを確認しました。
会談後の記者会見で、シシ大統領は「さまざまな課題や脅威に直面するなか、ロシアと経済的・軍事的に関係を強化することは非常に重要だ」と述べ、会談の成果を強調しました。
エジプトとしては、おととしの軍による事実上のクーデター以降、人権問題などを巡ってアメリカやヨーロッパとの関係がギクシャクするなか、ロシアとの関係を強化することで欧米をけん制するとともに地域での存在感を高めるねらいがあるものとみられます。