去年12月の衆議院選挙を巡っては、選挙区ごとの1票の価値に最大で2.13倍の格差があり、投票価値の平等を保障した憲法に違反するとして、弁護士などのグループが全国すべての小選挙区で選挙の無効を求めています。
このうち岡山県のすべての小選挙区を対象にした裁判の判決で、広島高等裁判所岡山支部は、1票の価値の格差が憲法が求める投票価値の平等に反した「違憲状態」だったという判断を示しました。
一方で、国会が格差是正に向けた取り組みをしていて憲法違反とまでは言えないとして、選挙の無効は認めませんでした。
去年12月に行われた衆議院選挙の1票の格差を巡って2つの弁護士グループが起こした一連の裁判は、28日で全国の高等裁判所や高裁支部での判決が出そろい、「憲法違反」の判断が1件、「違憲状態」が12件、憲法に違反しない「合憲」が4件となりました。
衆議院選挙の1票の格差について今後は最高裁判所で審理が行われ、年内には統一的な判断が示されるものとみられます。