https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

直立演人

人文系の学者たちは、社会的権威が失墜して久しいばかりか、最近では権力から露骨に目の敵にされるようにさえなってきた。そんな学者にとっての受難とも言える時代に、SEALDsは、あえて学者たちを担ぎ上げて抗議活動の最前線に送り出すという戦術を採っている。この逆説は大いに考えさせられる。

「知は力なり」というモットーが社会に遍く浸透した結果、よくも悪くも、西欧近代は世界史の覇者として君臨するに至ったが、やがて知が力によってねじ伏せられる状況が生まれた結果、その没落と破壊も進んだ。そしてこの20年で日本社会が辿ったのは、知の愚弄と軽蔑が社会に遍く浸透する過程だった。

ネット上に蔓延る冷笑と扇動は知の愚弄の最たるものだが、安倍政権になってからはとくに、ネット空間を我が物顔で徘徊するネトウヨと政治的中枢を司る為政者の振る舞いとの差がますます不鮮明になってきている。こうしたディストピアにあって、知が本来もっていた力を回復することは喫緊の課題である。

3・11以降に誕生したカウンター文化が、路上に繰り出したネトウヨをしばくと同時に、社会的現実から遊離した知の権威主義も叩くことで、路上の哲学を磨き上げてきたとすれば、SEALDsは、失墜した学者の権威の回復にも努めながら、「知は力なり」という当たり前の原則を取り戻そうとしている。

いわゆるカウンター界隈とSEALDは、その外部にある人間にとって、重なり合う存在とみなされることもあれば、根本的に異なる存在とみなされることもある。両者が活発な交流を通じて互いに影響し合っていることはたしかだが、大きく異なるのは、知的権威に対する態度と論敵に対する「作法」だろう。

野間易通

各地のSEALDsに煽られて学者がどんどん路上に出てきてトラメガ握ってるの、めっちゃ興奮しながら見てますよ。これは、彼らにしかできないことなんだ。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150908#1441708313
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150908#1441708325
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150908#1441708333
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150908#1441708334
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150901#1441103937


#ポストモダン #逆張り冷笑系 #お笑い #学者 #分別知 #近代の錯覚 #胆識