米シェールオイル、生産性の伸び悩み鮮明 技術革新の限界に直面 | Reuters
米国のシェールオイル会社はこれまで、新技術を駆使して掘削リグの生産性を飛躍的に向上させてきたが、最近は生産性の伸び悩みが鮮明だ。生産は今後減少し、世界の需給のリバランスにつながる可能性がある。
リグ1基が掘削した新井からの生産量は、この1年4カ月の間に約30%増加した。これにより、原油価格が1バレル=50ドルを割り込むなか、米原油生産はここ数十年ぶりとなる高水準に押し上げられた。
しかし最近の官民のデータによると、リグあたりの生産量は横ばいになっており、技術革新が限界に達している可能性が示唆されている。
フロスト・インベストメント・アドバイザーズのファンドマネジャーで、シニアリサーチアナリストのテッド・ハーパー氏は「技術革新などによる生産の押し上げ効果は、その大半が消えつつある」と指摘。「北米生産量は年末にかけて減少が加速する」との見方を示した。
コンサルタント会社のドリリングインフォは、ロイターに対して、米国のシェールオイルの3大生産地域(パーミアン・ベースン、イーグル・フォード、バッケン)における井戸の生産性は今年7月もしくは8月以降は、低下するか、または横ばいとなっている、と明らかにした。