ゴールドマン:最も有望なトレード6つのうち5つを早くも取り下げ - Bloomberg
米銀ゴールドマン・サックス・グループは顧客に次のように説明した。おっとうっかりしました。2016年が始まってまだ6週間ですが、当行は今年の最も有望なトレードとしてお勧めした6つのうち5つを取り下げましたー。
ゴールドマンが勧めたトレードのうち、ユーロおよび円の均等加重の通貨バスケットに対するドルの買い、ドイツ債のフォワードレートをショートとする一方イタリア国債のフォワードレートをロングとする取引が裏目に出たほか、米国のインフレ予想も外れた。
今回の不手際は、外国為替や株式、債券相場のボラティリティが加速し、グローバル市場を苦しめる現状を浮き彫りにしている。中国経済の減速に伴い世界経済が打撃を被る兆候が広がる中で、銀行や他の企業の信用力をめぐる不安に拍車が掛かり、安全資産と考えられる円やユーロの買いを促した。
ゴールドマンのチーフ・クレジットストラテジストのチャールズ・ヒンメルバーグ氏は9日の顧客向けのリポートで、「今週の市場は積極的なリスクオフの動きで幕を開けた。最近の世界経済の成長減速がリセッション(景気後退)に発展しかねないという不安の台頭が原因のようだ。欧州を中心に金融セクターのクレジットスプレッドが跳ね上がっており、システミックリスクをめぐる懸念の再燃を示唆しているかもしれない」と指摘した。
ヒンメルバーグ氏はその一方で、米国とユーロ圏および日本の金融政策がますます乖離(かいり)する状況が「ドルの上昇になお有利に働く」との見方を示した。
同氏と債券戦略共同責任者フランチェスコ・ガルザレリ氏(ロンドン在勤)にさらにコメントを求めて電話と電子メールで取材を試みたが、これまでのところ連絡がついていない。
Goldman Sachs Abandons Five of Six 'Top Trade' Calls for 2016 - Bloomberg Business