――何本かやってみたのだが、生き残って連れ添ってくれたのはこの1本だけである。
それだって、特にきわだった顔つきで登場したのではなく、あれやこれやと使っているうちにいつとなく生き残ってくれたのである。 (1982年録)
「使い始めるとね、そりゃあもうホントにいいの。太いので使いやすい。特に私は筆圧が強く、原稿の枚数が多くなるとぶっつけるように書くので、この太さ(No.149)が都合いいみたい。悩みのペンダコも、いつの間にか消えたのよ」
“万年筆好きの方々“と“初めて使う方”との大きな違いは、求められるペン先の太さに顕著に表れます。
“万年筆好きの方々”が御注文されるのはほとんどがBから3Bの森山モデルと呼ばれている調整をほどこしたものやクロスポイントで極太ペン先でしたが、“初めて使う方”は当然とも言えるのですが、EF、F、Mの太さです。
ただそこで私にとって問題になるのが、ニブポイント(イリヂウム)の長さです。EF、Fはニブポイントの長さが短いものがあり、「万年筆は一生モノ」が信念の私にとっては、この短さがとても気になるところです。
しかしBから研ぎ出したEFやFは一ランク太くすることはもちろん、Bまで太くすることも不可能ではありません。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160222#1456137351
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160221#1456051196
#文房具