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不祥事を繰り返す三菱自動車は理念を見失っている|小宮一慶の週末経営塾|ダイヤモンド・オンライン

 もし三菱自動車が生き残るつもりなら、経営陣の総退陣は当然として、隠蔽体質が染みこんだ主要幹部の総入れ替えをすべきでしょう。それができないのであれば、どこか国内外のまともな会社に買われるべきです。


 多くの企業を見てきましたが、体質はそう簡単に変わるものではありません。簡単に体質が変わるなら、どこの会社も抜群のパフォーマンスを出しているはずです。

そして、人を入れ替えても簡単にはいきません。時間を掛けて社風や会社の体質を改善していくしか手がありませんが、これも一筋縄ではいきません。

 通常どの会社にも共通する目的は「良い商品やサービスをお客さまに提供して喜んでいただき社会に貢献すること」と「働く人を活かし幸せにすること」でしょう。「目標」は目的達成度合いの評価や目的達成の手段で、売上高や利益の数字として現れます。


 良い社長とは「理念」の重要性に気づいて本気で実現しようと努力を続けている経営者です。

企業経営は「はずみ車」みたいなものですから、ある一定期間は以前通り回ります。大企業ほど大きなはずみ車なので、しばらくは回ります。しかし、自身の利だけを追求したり、反社会的な行為を繰り返していると、いずれどこかで倒れてしまうものなのです。これが自然の摂理です。

 現状の三菱自動車には求心力となるものが見当たらず、このままでは3度目の再建はとても厳しいように私には見えます。


 その間、三菱グループが「理念無き会社」を支えるのかどうか、私たちは社会の大きな問題として注視していく必要があります。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160501#1462098913
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160429#1461926626