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「もっと重要なのが十仁会と先月の射殺事件です」とはジャーナリストの鹿島一男氏だ。十仁会とはこのところ注目されている弘道会内部のヒットマン集団である。


「実は後藤容疑者は十仁会の一員で、だから親分の用心棒を務めているとみられているのです。警察は5月に岡山で弘道会組員が神戸山口組系組員を射殺した事件から、十仁会の実態を解明したがっている。後藤容疑者を尋問して、どれだけの殺害能力があるかを知りたいのです」


 後藤容疑者を締め上げれば、司組長ら最高幹部の逮捕も可能だという。


「岡山の事件では実行犯が逮捕されただけですが、後藤容疑者は司組長がいつ、誰と会ったかを掌握している。彼を問い詰めれば、組長が幹部と面会して殺害を指示したとの証言を得られるかもしれない。そうなれば司組長を逮捕して山口組を壊滅させられると警察はみているのです。警視庁や兵庫県警、大阪府警などはなんとか逮捕して手柄を挙げたいと狙っています」(前出の事情通)