https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

キヤノンはことし3月、東芝の医療事業を手がける子会社を買収することを決めましたが、直接子会社の株式の取得はせず、新たに作った別会社を経由して株式を取得することにしています。
これについて、公正取引委員会は、買収は認める一方で、今回の手法は独占禁止法上の審査を意図的に遅らせ、法令違反につながるおそれがあるとして30日、キヤノンに今後同じ手法を使わないよう注意を行いました。東芝に対しても申し入れをしました。
キヤノンが直接、東芝の子会社の株式を取得しようとする場合には、公正取引委員会は一定の売り上げ規模のある買収として審査に入りますが、今回の手法では新たに作った別会社から株式を取得しようとする段階になってから審査が入っています。
公正取引委員会によりますと、今回のケースはキヤノンが当時、財務状況が厳しかった東芝にできるだけ早く買収代金を払い込もうと、売り上げがない新会社に株式を取得させることで審査を遅らせたのではないかとしています。
買収の手続きに関するこうした注意は初めてだということで、今後ほかの企業の買収で同じようなケースが用いられないよう、けん制するねらいがあるとみられます。
キヤノンは「真摯(しんし)に受け止め、今後も法令を遵守して透明性の高い経営に取り組んでまいります」とコメントしています。
また、申し入れを受けた東芝は「真摯に受け止め、引き続きコンプライアンスを前提とし、広く社会のみなさまに対して誠実な経営に取り組んで参ります」とコメントしています。