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伊藤真弁護士「2つのルートで安保法はひっくり返せます」 | 日刊ゲンダイDIGITAL

 安倍政権はアベノミクスの失敗を認めず、まだ「道半ば」だと強弁して、さらに推し進めようとしています。抑止力についても同じで、中国、北朝鮮の挑発には「まだ道半ばだから、攻められる」「もっとやらなければいけない」という論法を振りかざしている。この論法が正しければ、世界最大の軍事力を有する米国は世界最大の抑止力を持っていなければおかしい。米国民は世界で最も安全ですか。違うでしょう? 日本は今、こっちが強くなれば相手も負けずに強くなるという「安全保障のジレンマ」に陥っていることに気づくべきです。

 私は子供の頃、2年ほどドイツで生活しました。そのとき、「日本人としての誇りは何か」と考えました。西洋のマネをして、米国の二軍みたいな軍隊を持つことが日本人の誇りといえるのか。どこの国にもないような独自性を主張していくことこそ、日本人の誇りでしょう。それが憲法9条だった。武道には、武器を持っていなくても、その人の人格だけで相手に手を出させないような凄みがある。国家だって、そういうことはできるんじゃないか。それに何よりも自由で個性が尊重される社会。これが居心地が良くて、好きなんです。