https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com


今月23日に1回目の投票が行われるフランスの大統領選挙は、極右政党・国民戦線のルペン党首、中道で無所属のマクロン前経済相、中道右派共和党のフィヨン元首相、それに、急進左派の左派党のメランション元共同党首の4人が競い合う展開になっています。


選挙では、1回目の投票で過半数を獲得する候補がいなければ、来月7日に上位2人による決選投票が行われますが、さまざまな調査機関が行った投票日前の最後の世論調査でも、4人の支持率はいずれも20%前後で、誰が決選投票に進むのか予断を許さない情勢です。


こうした中、パリ中心部で20日夜、男が警察官に向けて発砲し、1人が死亡、2人がけがをする事件が起き、選挙にどのような影響を及ぼすのかが焦点になっています。


パリ・スクールオブビジネスのフレデリック・アンセル教授は「事件を受けて、投票する候補者を変える人も出てくるだろう。その場合、有利になりうるのは治安対策の強化やイスラム過激派との戦いを前面に打ち出しているルペン氏やフィヨン氏だ」と述べ、治安対策の強化を訴えてきた右派の候補に有利に働く可能性があるという見方を示しました。


フランスの大統領選挙は、日本時間の23日午後から投票が行われ、24日の未明に締め切られて、午前中には大勢が判明する見通しです。


フランス大統領選挙は21日、選挙運動の最終日を迎えましたが、前日にパリ中心部で警察官が殺傷される事件が起きたことから、主要候補3人は治安上の理由で集会や遊説を中止しました。


こうした中、社会の格差の是正やEUとの関係の見直しなどを訴えこの1か月で急速に支持を伸ばしてきた急進左派の左派党のメランション元共同党首はパリ市内で選挙戦最後となる集会を開き、支持者の前で演説を行いました。


この中で、メランション氏は「世界中の人がフランスに注目している。われわれが選挙で勝利すれば、フランスやヨーロッパだけでなく世界を変えることができる」と述べ、改めて支持を呼びかけました。


集会にはスペインの急進左派の新興政党「ポデモス」など、ヨーロッパの左派勢力の代表らも集まり、連携をアピールしました。


選挙では、メランション氏を含め4人の候補が接戦を繰り広げていますが、極右政党・国民戦線のルペン党首とメランション氏が決選投票に勝ち進めば、フランスにEUに批判的な大統領が誕生することが確実になり、EUの先行きが一気に不透明になることから、金融市場などで警戒感が強まっています。