https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com


南スーダンのPKO部隊の日報について、防衛省は、陸上自衛隊が破棄していたものの別の部署で見つかったとして、ことし2月に公表しましたが、翌月、陸上自衛隊で電子データで保管されていたことが判明したことから、全容解明に向けて特別防衛監察を行っています。


こうした中、稲田防衛大臣が2月中旬に開かれた防衛省幹部による会議で、陸上自衛隊が保管していた事実を公表しない方針を伝えられ、了承していたなどと一部で報じられました。


これについて稲田大臣は、19日午前、防衛省に登庁する際、記者団に対し、「隠蔽や非公表を了承した事実は全くない」と述べ、事実関係を否定しました。また会議に出席したとされる防衛省の黒江事務次官も記者団に対し、報道で指摘された会議について、「全く記憶はない」としたうえで、稲田大臣が公表しない方針を了承したという事実もないという認識を示しました。


稲田大臣は、これまでの国会審議で、陸上自衛隊で日報が保管されていたことについて、「報告はなかった」としたうえで、「防衛省自衛隊に改めるべき隠蔽体質があれば私の責任で改善していきたい」と答弁していました。


防衛省は、南スーダンで去年7月、大規模な武力衝突が起きた際のPKO部隊の日報について、陸上自衛隊が破棄したと説明しましたが、実際には陸上自衛隊の司令部に保管されていたことがことし3月明らかになりました。


防衛省関係者によりますと、この日報の取り扱いをめぐってことし2月15日、防衛省の黒江事務次官陸上自衛隊の岡部陸上幕僚長、それに統合幕僚監部の辰己総括官ら上層部が事務次官室に集まったということです。


この中で、破棄したとしていた日報のデータが陸上自衛隊司令部のパソコンに一貫して保管されていることが、岡部陸上幕僚長から黒江事務次官に説明されたということです。そのうえで、「保管されていた日報は隊員たちがそれぞれパソコンに残している個人データであり、公開すべき行政文書に当たるかどうか不明だ」などとして、公表の必要はないという考えで一致したということです。


一方、防衛省関係者によりますとこの会議とは別に、同じ2月15日に防衛大臣室で、稲田大臣と黒江事務次官や岡部陸上幕僚長らが会議を開いたということです。この中では陸上自衛隊の情報公開に関して説明が行われ、稲田大臣からは、今回、情報公開請求を受けてから日報を探すまでにどのような対応をとったのかなどについて質問があったということです。


稲田防衛大臣は19日朝、陸上自衛隊が日報を保管していたことを公表しない方針を了承していたなどと一部で報じられたことについて、「隠蔽や非公表を了承した事実は全くない」と述べました。防衛省は、日報の問題をめぐる一連の経緯を明らかにするため、3月から特別防衛監察を行っていて、今月中にも報告書を出す方向で調整が進められています。

問題の発端となったのは、去年10月、南スーダンのPKO部隊の日報を情報公開請求されたのに対し、防衛省が「日報はすでに破棄され存在しない」と回答したことでした。


請求された日報は、南スーダンで政府軍と反政府勢力による大規模な武力衝突が起きた去年7月7日から12日までの6日分です。この日報について防衛省は「派遣部隊と、その指揮にあたる司令部がそれぞれ破棄していて、すでに存在しない」として、去年12月、「不開示」と通知しました。


これについて自民党の国会議員から疑問が示され、再調査が行われた結果、陸海空の各自衛隊を運用する統合幕僚監部に電子データで保管されているのがわかったとして、防衛省はことし2月7日、日報を公開しました。一方で、陸上自衛隊には存在しないという説明を続けていました。


しかし、ことし3月、陸上自衛隊が日報の電子データを保管していることを把握しながら公表していなかったことが報道で明らかになり、稲田防衛大臣の指示で詳しい経緯を調べるための異例の特別防衛監察が行われています。

#政界再編#二大政党制