https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com


ジョシュア・スタントン 弁護士
サン=ヨン・リー タフツ大学フレッチャースクール 教授
ブルース・クリングナー ヘリテージ財団 シニアリサーチフェロー

金正恩は「父親と祖父が数十億の資金と数多くの人命をつぎ込んできた核の兵器庫を完成させることで、自分の政治的正統性が確立される」と考えている。仮に核の解体に応じるとすれば、体制の存続そのものを脅かすような極端な圧力のもとで、それに応じざるを得ないと考えた場合だけだろう。外交やエンゲージメントがことごとく失敗してきたのは、平壌が核の兵器庫を拡大していくことを決意しているからに他ならない。あと少しで核戦力をうまく完成できるタイミングにあるだけに、平壌が核・ミサイル開発プログラムを断念するはずはなく、交渉を再開しても何も得られない。北朝鮮の非核化を平和的に実現する上で残された唯一の道筋は「核を解体し、改革を実施しない限り、滅亡が待っている」と平壌に認識させることだ。ワシントンは「平壌核兵器以上に重視していること」を脅かす必要がある。それは北朝鮮体制の存続に他ならない・・・


アメリカのティラーソン国務長官は12日、首都ワシントンで北朝鮮政策について講演しました。


この中でティラーソン長官は、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮との対話の可能性について、「方針を変えたいという考えのもとでテーブルに来るべきだ」と述べ、北朝鮮の核保有は認めず、非核化を実現するというアメリカの立場を改めて強調しました。


その一方で、対話の在り方については「最初の会談は条件なしで行う用意がある」と述べ、北朝鮮が非核化の意思を明確にしなくても対話に入ることは可能だという考えを示しました。


ただ、北朝鮮が挑発行為を行う中で対話をするのは難しいとして、北朝鮮に対して、弾道ミサイルの発射などを自制し、対話の意思を明確に示すよう促しました。


今回の発言は、外交による解決を重視するティラーソン長官の強い意欲がにじむもので、北朝鮮がまず、非核化の意思を示さなければ対話には応じないというアメリカとしての従来の方針を転換したとも受け止められています。


しかし、トランプ大統領は、ことし9月にティラーソン長官が北朝鮮接触していることを明らかにした際、「時間のむだ」だと否定したこともあり、アメリカが北朝鮮との対話に進むのかは不透明な状況です。