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市川海老蔵に、ござりまする2017」が8日、よる10時より日本テレビ系にて放送される。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20180104#1515062844(かぶき的心情)

神奈川大学 講座 「源氏物語」と日本の伝統文化

歌舞伎への招待〜市川団十郎家の芸 全7回講座

第7回:8月10日(金)、 十二代目団十郎から未来の十三代目へ


 このドラマ全体を貫くテーマは、子どもに戻った直親の台詞にまとめられていた。まだ生きてやらねばならぬことがあると訴える直虎に、直親はこう語った。


「おとわが俺の志を継いでくれたように、次は誰かがおとわの志を継いでくれる」


 つまり、『おんな城主 直虎』は、単なる井伊直虎の一代記ではなかった。女性領主として戦国を生き抜いた稀代の人物に焦点を当てたかのように見せかけて、実は連綿と受け継がれる人々の思いを描くものだったのだろう。その営みの中で、ある時期に主役となったのが直虎であり、次にそれを引き継いだのが直政だったのだ。


 本作は終盤以降で万千代が実質的な主役のようになり、「おもしろくなった」とする声が多かった一方で、「直虎の影が薄い」「直虎の存在意義がわからない」と批判もあった。筆者も、もう少し万千代の登場時期を早めて直虎・直政の二代記にしたほうが良かったのではないかとずっと思っていた。だが、「志が受け継がれる」ことがテーマであったとすれば、直政が本格的に活躍するのを描かぬまま、「きっとこの直政なら直虎の意志を継いでくれるはず」と視聴者に思わせたところで終わるのも悪くない。


 信長の遺品とされる茶碗が龍潭寺に現存することと、龍潭寺四世住職の悦岫(えっしゅう)が信長の子だとする伝承を巧みに取り入れ、光秀の遺児・自然(田中レイ)が「信長の子」という名目で龍潭寺にかくまわれ、僧となったとする脚本も良いフィクションのお手本のようだった。


 第1回から丹念に描かれていた彼らの幼年時代も、すべてはこのときのためにあったのだ。駆け引きや争いごとがない無邪気な子ども時代。直親、政次から託された井伊の意志を、直虎は自然の命を救う過程で改めて万千代に繋いだ。だからこそ、最後は愛する者たちと共に、安らかな笑みを浮かべながら終えることができたのだろう。


 そして直虎の死後、万千代演じる菅田将暉の演技は圧巻だった(茫然自失の万千代を叱咤する榊原康政尾美としのり)の優しさも粋だった)。多くの人が繋いできた自身の命と立場を武器に、万千代は北条家との和睦の使者という大役を務める。万福(井之脇海)、直之(矢本悠馬)、六左衛門(田中美央)らと共に、さながら一流企業の「営業マン」のごとく交渉を積み重ね、見事に和睦を成功させる。井伊家の新しい世代が、力を示した瞬間だ。


 万千代はこの功績を認められ、ついに念願の元服を果たす。元服後の名は「直政」。井伊の通字である「直」と、小野の通字である「政」をあわせた、井伊家に携わる者のすべての想いが詰まった名だ。瞬きもせず、1点を見つめ、力強い感謝の口上を述べる菅田の演技には、涙せずにはいられなかった。己の志のために猪突猛進に突き進むだけの万千代とは違う、「井伊直政」の姿がそこにはあった。

『おんな城主 直虎』感想レビュー第50回(最終回)「石を継ぐ者」 - BUSHOO!JAPAN(武将ジャパン)

百尺竿頭に一歩を進む
大死一番、絶後に蘇る

「何事も、大死あってこその蘇りにございましょう」
新生井伊はここから始まる宣言です。
ああ〜、小野政次の大死が(第33回)、ここで報われました。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20180104#1515062839(終末思想と循環思想)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20180103#1514976152(中今・自然)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20180103#1514981058(初一念)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20180101#1514802661(さよならの向う側)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20171216#1513421128(そのうえで彼は、幕末の日本が行おうとしている変革が、果たして世界人類に対してどのような意義を持ち得るのかと考えた。たどり着いた結論は、日本は世界から戦争をなくす「世話焼き」になるべきだ、というものであった。)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20170730#1501411315(大死一番絶後再蘇)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20170402#1491130456(百尺竿頭進一歩)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150801#1438425561(万世の為に太平を開く)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20141129#1417257349(真の無我に契当しようと思うならば、何と言っても、まず懸崖に手を撒して絶後に再び蘇らねばならぬ。)