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「深く考える」を促す本書に向き合う中で、「本当にそうだろうか」と思いを巡らせる。この試行錯誤を積み重ねられるかどうかが、深く考え、真の課題と解決法を導き出す力の習得の分水嶺になるといってよい。だから読者のみなさんには、「答えがすぐ見えない」と感じて途中で放り出さずに、腰を据えて「思考の広がりと奥行き」を体感してほしい。やがて著者の考察に「実感」が伴い、「なるほど」と思い至ることだろう。考え抜く力は一生モノ。普段深く考える時間がなかなかとれない。そんな多忙極まるビジネスパーソンにこそ、本書をきっかけに、果てのない思考の海に深く潜ってみてほしい。

(1) 「深く考える」営みこそ、人間の個性であり一番の強みである。「深く考える」とは、未知のものについてそれが何なのかを考え抜き、新しい概念を自分の中に形成することや、既知のものに新たな側面を見つけようと思案することを指す。
(2) 深く考えた末に得られた答えや着想は、価値あるユニークさを伴う可能性が高い。
(3) 思考という経験を可視化するためには、鉛筆が最適なツールとなる。紙の上に残った思考の履歴と向き合っていくと、思いがけない新鮮な発見にたどり着く。

 一直線に結論にたどりつかずに遠回りをしたり、行き来を繰り返したりすることが、深く考えるということである。その行為自体に、自分だけのユニークさを発見するヒントが隠されている。そして、そのユニークさこそが自分だけの強みになってくれる。

 人間は文脈依存的な存在である。物事の結果よりも、そこに至るまでのルートやプロセスが、その人となりに大きく影響する。つまり、経験を通して、人となりや思考の耐久度が形成されていくのである。どういう文脈を今の自分がたどってきたのか、これからどんな文脈をたどっていくのかが自分の血肉になっていく。


 その際、思考という経験を可視化するために鉛筆が最適なツールとなる。鉛筆で書いていると、無関係なことや書き損じといった思考の履歴が紙に残る。いわば思考の連続性がそのまま残るのである。こうした思考の回り道をしながら、思考の履歴と向き合っていくと、思いがけない新鮮な発見にたどり着く。

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