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#ニセ科学

HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)薬害訴訟について〜これまでの展開と今後の課題 講師:水口 瑛葉 氏 | マガジン9

 どんな薬でも使用には危険が伴います。それでも使用が許されるのは、総合的に見て危険性(副反応)を上回るだけの有効性や必要性があるからです。

 そもそも、HPVに感染した人が子宮頸がんになるリスクは約0.15%と言われています。HPVワクチンを接種することでリスクを減らすことができるとされていますが、もともと低いリスクをさらに低くすることにどれほどの意味があるのでしょうか。また、HPVに感染した細胞ががん細胞になるまでには非常に時間がかかります。臨床試験では、がんになる前の状態である前がん病変の抑制効果の観察期間は最長約9年で、このワクチンを打った中高生たちが結果、将来子宮頸がんにならない、という効果は証明されていません。つまり、HPVワクチンによる子宮頸がんの予防効果は実証されていないのです。さらにこのワクチンは、15種類あるとされている子宮頸がんの原因とウイルスのうち2種類にしか効果がないため、仮にワクチンを打ったとしても、その後も検診を受け続ける必要があります。
 なお、子宮頸がん検診によって子宮頸がんの早期発見、早期治療が可能であり、HPVワクチンに比べより安全で効果的な手段であると言えます。日本での子宮頸がん検診の受診率は約40%と非常に低いため、まずは受診率を上げることが先決ではないでしょうか。

 今後は、企業や国が否定しているHPVワクチンと副反応被害の因果関係を様々な証拠に基づき立証していくことが、まずは中心の課題となります。