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中国の全人代では、17日、習近平国家主席が再選されたのに続いて、18日、李克強首相が再選されました。


李首相は、向こう5年間の2期目の習近平体制で成長の速さより質を重視して経済の構造改革を進めるほか、大気汚染をはじめとする環境問題などに取り組むことになります。


また、日本での早期開催に向けて調整が進められている日中韓3か国の首脳会議にも出席する見通しです。


ただ、習主席が圧倒的な権力を掌握し、習主席と関係が近いとされる王岐山氏が国家副主席として重要政策に深く関わるとみられる中、李首相の影響力は歴代の首相と比べて限定的なものになるという見方も出ています。


一方、新設される国家監察委員会トップの主任に習主席のかつての部下で、共産党の幹部の汚職を取り締まる中央規律検査委員会ナンバー2の副書記を務める楊暁渡氏が選ばれました。


国家監察委員会は、公職に就くすべての人を対象に監視や取り締まりを行う国の最高監察機関と位置づけられ、楊氏は習近平指導部が旗印に掲げる汚職摘発をさらに推し進めることになります。

安徽省出身の62歳。文化大革命の時期の10代後半に安徽省の貧しい農村での生活を命じられ、1976年に共産党に入党しました。


文革後に再開された大学入試で名門の北京大学に入学し、法律を学んだあと、党の青年組織である共青団共産主義青年団に参加し、1993年からは共青団トップの第1書記を務めました。


その後、1999年に当時、省長としては最年少で河南省の省長になり、2004年には遼寧省トップの書記を務めるなど、地方でキャリアを積み重ねました。


同じ共青団出身の胡錦涛国家主席の信頼が厚く、胡錦涛氏が退いたあとはその後任になるのではないかと目されていました。


しかし、2007年の党大会で、習近平氏とともに、異例の2階級特進で最高指導部の政治局常務委員に抜てきされたものの、当時の序列は習氏の1つ下の7位で、習氏に水を空けられた形となりました。


2013年に首相に就任し、2期目の習近平指導部でも、政治局常務委員に留任し、現在、党の序列は2位です。