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IMFの世界経済見通しの中では、市場が予想しているよりも急速に金融の引締めが行われたときの、世界の金融や特に新興国の経済への影響が、1 つのリスクとして挙げられています。今回のG20あるいはIMFCでも、そのような議論があったのは事実です。私としては、個別の国の金融政策についてコメントする立場にありませんが、例えば、米国の例をとると、FRBが金融政策の正常化を進めている背景には、米国の経済・物価情勢が着実に改善していることがあると思います。このこと自体は、世界経済あるいはわが国経済にも好影響を及ぼすのではないかと思っています。ただ、IMFが指摘しているように、グローバルな金融環境を不安定化させるリスクはあり得ます。実際、今年の 2 月に、米国の雇用統計が市場予想よりも上振れたところ、FRBの利上げのペースが加速するのではないかとの思惑が生じて、米国の長期金利が急上昇し、その後、各国の株価が不安定な動きをしたことがありました。そのような点は、十分注意していく必要があると思いますが、それぞれの中央銀行が経済・物価の状況に即して、正常化を進めていくこと自体は、先程申し上げた通り、適切であり、好ましいことだと思っています。
 なお、日本の金融政策については、私の方から、わが国の景気は緩やかに拡大していること、その一方で、米国や欧州と比べても、物価は弱めの動きが続いており、2%の「物価安定の目標」の実現までにはなお距離があるということを指摘し、2%の「物価安定の目標」の実現に向けて、今後とも強力な金融緩和を粘り強く進めていく方針であることを説明しました。

#リフレ#アベノミクス