https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com


中国の経済的、軍事的台頭は、これらの過去の歴史の例の比にならないぐらい急激で大きく、単に、GDPで2030年までに米国を凌駕するというだけでなく、AI、ビッグデータ時代のテクノロジーにおいて米国を凌駕しかねないところまで来た(しかも米国からの知財盗用も踏み台にして)。しかも、胡錦涛政権まで上手く強大化しながらも国際社会の警戒心を呼び起こさないように韜光養晦(とうこうようかい)で上手くやってきたのに、なんと、習近平国家主席は昨年の共産党大会において、中国型統治モデルは(欧米型民主主義より)優れているとした上で、2049年までに米国を凌駕する世界覇権国になるという意図を宣言してしまった(そのために科学技術テクノロジーに精力を傾注する)。これが、米国の生存本能を刺激してしまったのだ。

習近平はやりすぎたのだ。米国との間で平穏な状況を続けることができれば、時間は中国に味方いていたのに。自ら、最大のライバルからの攻撃を招き、中国の天下への道を険しく困難にしてしまった。習近平は、軌道修正を図っているようだが、今更、どの程度修正できるのかよくわからない。

米国の最大の財産(asset)は、同盟国でなくとも、「米国がそういうなら」と多くの国に自然かつ自発的に米国に従わせてきた、そのリーダーシップにあった。今、米国の「自然なリーダーシップ」が失われつつある。なぜ、最大のアセットを自ら放棄するのか。その先はあるのか。米国自身が作ってきた既存の国際秩序を変更しているのは、中国だけではない。米国もだ。

習近平はやりすぎた。でも、トランプも混乱している。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160726#1469529536
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160707#1467888107
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160704#1467629272(中国は戦前の日本と同じ過ちを犯し自滅に向かっている)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20151104#1446634092
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20140620#1403261187(だが、中国の国境を越えた核心的利益となると、習主席はこうした信条をかなぐり捨て、積極的に独自の道を突き進む。)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20140308#1394275022
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20140308#1394275022(中国の「核心的利益や重大な関心事」を尊重するようアメリカに求めました。)


http://d.hatena.ne.jp/d1021/20180615#1529059434(六者会合のホスト役は、中国にやってもらうことになりました。大きな外交交渉の舞台で中国がホスト役をしたのは、これが初めてです。中国の王毅(ワンイー)首席代表からは、しょっちゅう電話で「アメリカとの関係をどうしたらいいんだ」と相談されたものです。)