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火星と地球は十数年に1回、大接近をしていて、今回はおよそ1か月前から明るく輝く様子が見られ、31日、その距離は5759万キロメートルともっとも近づいています。


およそ3億キロ離れていたことし1月と比べると見た目の大きさはおよそ5倍になり、明るさは1等星と比べても数十倍輝きます。


国立天文台によりますと地球と火星の距離が6000万キロを切る「大接近」は2003年以来、15年ぶりです。


日本では午後7時前後に南東から昇り、真夜中ごろには南の方角の高い場所、月の右側に明るく輝く赤い火星をみることができます。


そして明け方には南西の方角に沈みます。


晴れていればビルや街灯など光が多い都市部でも観察ができるということで、全国各地で観望会が予定されています。


火星が明るく輝く状態はことし9月上旬まで続くということで、国立天文台では、「火星の明るさや大きさが日々変化していく様子を観察してほしい」と話しています。


次回の火星大接近は17年後、2035年の9月11日で、今回よりも近い5691万キロまで近づきます。

地球の1つ外側の惑星、火星は、687日かけて太陽の周りを回っています。


地球と火星はおよそ2年2か月ごとに接近しますが、地球は太陽を中心に円軌道を回っているのに対し、火星はだ円形の軌道を回っているため、接近しても距離が近い時と遠く離れる時があります。


国立天文台によりますと、遠い時は1億キロ余り離れるため「小接近」と言われています。一方、近い時は6000万キロを切り、この場合が「大接近」と呼ばれています。


「大接近」はおよそ15年から17年に1度の頻度で起き、「小接近」に比べ、見た目の大きさは倍となり、明るさも数倍輝いて見えます。


火星はことし9月上旬まで明るく見える時期が続き、国立天文台の縣秀彦准教授は「1等星よりも数十倍明るく、とても目立つ存在として見え、晴れていれば都会でもどこでも観察できます。今回は15年ぶりの大接近で極めて条件のいい接近になっています」と話しています。

地球の1つ外側を回る惑星、火星。
水が流れていた跡や有機物が見つかっていることから、生命が存在する可能性があるとして、各国が観測や探査を強化しています。


現在、火星を回る探査機は6機、火星の地表を移動して調べている探査車は2機あり、さまざまなデータを日々、地上に送ってきています。


このうち、火星で2機の探査車を運用しているNASAアメリカ航空宇宙局は、2012年に送り込んだ探査車「キュリオシティ」が、先月、かつて湖だったと見られているクレーターから有機物を発見したと発表しました。


また、火星を周回しているヨーロッパ宇宙機関の探査機「マーズ・エクスプレス」は、レーダーを使った分析から、火星の南極にある氷の下に水が液体の状態で存在していることを示すデータを得たと今月発表し、大きな話題を呼んでいます。


日本でも火星探査の計画が進んでいます。フランスと協力して、火星の2つの衛星「フォボス」と「ダイモス」に探査機を着陸させて地表の物質を採取して地球に持ち帰るプランを検討中で、6年後の打ち上げを目指しています。


さらに、将来的には火星に人を送る計画もあります。


NASAは、2030年代前半には新型のロケットで火星に宇宙飛行士を送る計画を発表しているほか、アメリカのベンチャー企業「スペースX」は、6年後に100人ほどが乗れる宇宙船を新型のロケットで打ち上げ、火星に着陸させる計画を打ち出しています。