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この問題で日本ボクシング連盟の幹部が31日夜、NHKの取材に応じ、提出された文書で指摘されたように助成金の別の選手への分配を認めたうえで、「山根明会長の要請で行った」などと述べ、連盟の会長の意向で分配していたことを明らかにしました。


また日本ボクシング連盟の幹部は、31日までにJOCとJSCに対し、「助成金の趣旨をよく理解していなかった。申し訳ない」という内容の謝罪文を届けたということです。

ロンドンオリンピックの金メダリストでプロに転向しWBA世界ボクシング協会のミドル級チャンピオン村田諒太選手は自身のフェイスブックで「選手のことを考えていたら、こんなことは絶対にあり得ない。潔く辞めましょう、悪しき古き人間達、もうそういう時代じゃありません。新しい世代に交代して、これ以上、自分達の顔に泥を塗り続けることは避けるべきです」などと述べ連盟の対応を痛烈に批判しています。


日本ボクシング連盟は、1日、経緯を説明する文章を公式ブログに掲載しました。


この中でリオデジャネイロオリンピックに出場した選手に対して交付された助成金240万円が、連盟の指示で3等分され別の2人の選手に80万円ずつ渡っていたとされる問題については、「連盟の山根会長は、ほかの2人の選手の強化にも助成金を回すことができれば、ボクシング全体の強化に役立つと安易に考え、ほかの2人の選手に80万円を分けてもらいたいと要請した」と記したうえで、「助成金を、ほかの選手に分けることは、本来の目的以外の使用なので、不当な目的外使用に当たる」としています。


その一方おととし行われた国体で2回ダウンした奈良県の選手が、岩手県の選手に勝った試合で審判の不正があったのではと報道で指摘されていることについては、「ダウンは、クリーンヒットの一打であり、それ自体には加点されない。結局クリーンヒットの数の多寡によってポイントが決まり、その評価が分かれた結果奈良県の選手の勝ちとなった」と正当性を強調し、「不正審判であるかのように吹聴することは、ボクシング審判に対する不信をあおるものであって断じて容認できない」と反論しました。

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