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内戦が続くシリアでは、アサド政権に拘束されて行方がわからなくなる人が相次ぎ人権団体は、その数は、数万人から十数万人にのぼると指摘し、政権が安否をいっさい明らかにしないことを批判してきました。


国際的な人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」などによりますとアサド政権は数か月前から、行方不明の人の安否の情報を家族に公開し始めたということです。


ただ死亡した日付だけしか公開せず死因などが明らかにされないケースが多く、すでに何年も前に亡くなった人も含まれているということです。


アサド政権がいまになって情報の公開を始めたのは、国際的な批判を受け止める姿勢をみせて内戦終結に向けた交渉を進める狙いがあるという見方があります。


しかしアメリ国務省のナウアート報道官は、6日、声明を出し、情報公開によってアサド政権が拘束した人々を組織的に虐待し、殺害してきたことが明らかになったとして強く非難しています。


アメリカ主導の有志連合は、2014年からシリアとイラクで過激派組織ISとの戦いを続けていますが、空爆などに巻き込まれて民間人が死亡するケースが後を絶ちません。


有志連合が調査したところ、去年、77人の民間人が死亡していたことが新たに確認されました。


これにより、有志連合による空爆などに巻き込まれて死亡した民間人の数は、6月末までの4年近くで1059人にまで増えました。


一方で、シリアの内戦の情報を集めている「シリア人権監視団」は、有志連合の空爆などで死亡した民間人の数は、去年1年間だけでおよそ2400人に上るとしています。


国際的な人権団体アムネスティ・インターナショナルは7日、声明を発表し、「77人はあくまで氷山の一角で市民の犠牲はもっと多いはずだ」として被害の全体像を把握するための詳しい調査を行うよう求めています。


シリアではアサド政権を支援するロシアもこれまで反政府勢力に対して激しい空爆を繰り返し、多くの民間人が巻き込まれて命を落としたと指摘されています。