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 メキシコの選挙裁判所は8日、先月の大統領選で勝利したアンドレス・ロペスオブラドール氏(64)を次期大統領として正式承認した。12月1日に就任する。ロペスオブラドール氏は就任を前に「米国と対等に渡り合う大統領」を国民に印象付ける動きを強めている。

 7月1日に投開票された大統領選以来、メキシコでは、首都メキシコ市に人が押し寄せる現象が起きている。地方の中・低所得層による「ロペスオブラドール詣で」だ。


 新興左派政党「国家再生運動」(MORENA)を率いるロペスオブラドール氏は、選挙中、公金を国民生活の向上に活用するポピュリズム大衆迎合)政策で中・低所得層の支持をつかんだ。得票率は約53%。


 選挙戦の序盤では、米国のトランプ大統領が推し進めようとしている国境の壁建設などを巡り、トランプ氏を猛然と批判した。中盤以降は重点を移し、国民の関心が高い汚職撲滅や治安改善を集中的に訴えた。


 選挙後も、大統領の給与を半額以下、他の政府高官の給与は大統領以下にすることを表明するなど、支持者対策に余念がない。国民のための公約実現を誓い、「国内優先」を改めて強調している。