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2019年6月18日午前11時30分頃、自宅におきまして体調の異変を訴え、病院に向かおうとしたところ意識を失い、救急搬送されました。搬送後、集中治療室におきまして懸命な救命措置を行っていただいたことにより、一般病棟に移ることができましたため、病院のご協力もあり、ジャニーは、自身にとって子供のような存在でございますタレントやJr.との面会を果たすことができました。ジャニーがタレント達と過ごした病院での日々は、かけがいのない時間となりました。新旧、様々な楽曲の流れる病室におきまして、年長のタレントからJr.までが同じ空間でジャニーとの思い出を語り合う、微笑ましく、和やかな時間が流れていきました。片時もジャニーが寂しい思いをしないよう、仕事の合間を縫ってタレント達は入れ替わり立ち替わり病室を訪れました。ジャニーの好物を皆で賑やかに食べることが日課となり、その光景と匂いからまるで稽古場にいるかのような感覚を覚え、皆、懐かしい記憶がよみがえりました。ときに危険な状態に陥ることもございましたが、タレント達が呼びかけ、体を摩るたびに危機を脱することができました。タレント達と過ごすことでジャニーの容体が一時的に回復するという奇跡的な出来事を繰り返し目の当たりにし、改めまして、ジャニーのタレントに対する育ての親としての深い愛情と子供達との絆の強さを感じました。そして、最愛の子供達の愛に包まれながら、2019年7月9日午後4時47分、ジャニー喜多川は、人生の幕を下ろしました。

ジャニーは病に倒れる直前まで、劇場やスタジオに赴く日々を過ごしておりました。特に公演を目前に控えたJr.達に、連日、熱心に指導する姿はジャニーのプロデューサー人生そのものであり、まさに生涯プロデューサーとしての人生を全ういたしました。

1962年ジャニーズ事務所の創業以来、ジャニーは一途にエンターテイメントの創出に励んでまいりました。ジャニーのエンターテイメントに欠かすことができないのはタレントです。これまで多くのタレント達を生み育ててまいりましたが、一貫しておりましたことは、タレントとしてだけでなく、一人の人間として成長することを強く願っておりました。現在では、多くの皆様に支えていただくことで創業当時では考えられない程多くのタレントが、様々な分野で活躍させていただいていることにいつも感謝いたしておりました。

ジャニーが私達に最後まで言い続けていたことは、自身の意思を受け継いでくれるタレントを絶え間なく育成し、そのタレントと社員が、エンターテイメントを通じて世界中の皆様に幸せをお届けすることこそが、ジャニーズグループとして決して変わることのない思いであるということです。そして、世の中がいつまでもエンターテイメントを楽しむことができる平和で希望に満ちた未来であり続けることを心から願っておりました。これからタレントと社員がその意思を受け継ぎ、一人一人が役割を果たすことで世界中にジャニーの願いが届きますよう、タレントとスタッフ一丸となり、精進してまいりますので、何卒ご指導賜れますと幸甚に存じます。

ジャニー喜多川さんは、平成27年の元日にNHKのラジオ第1で放送された演出家の蜷川幸雄さんとの対談番組に出演していました。ジャニーさんはメディアを通して素顔や肉声を公表しておらず、極めて貴重な肉声です。

番組の中でジャニーさんは、戦争体験を経てジャニーズ事務所を立ち上げるまでのいきさつや、アイドル育成にかける信念を語っていました。

アイドルの育成についてジャニーさんは「アイドル作りって人間作りですよね。それだけにやりがいがある。どの子だってみな人間の美しさがある。それぞれそれ相応に」としたうえで「理屈っぽくじじいみたいなことは言わない。格好よく生きたいから。俺の若い頃はね、なんて言わない、絶対。自分の苦労話を伝えてもしかたないですよ」と話しています。

一方で仕事には厳しい姿勢で向き合っていました。

当時上演していた舞台についてジャニーさんは「3時間の中で1分でも気にくわなかったらお金を返すって言ってるんです。1分たりともむだなことをしては申し訳ないと思う。だから絶対に100%は当たり前。お客に満足していただくように作るのがわれわれの商売ですから、それは成立させなくてはいけない。お客はお金払って来ているわけですから」と話していました。

一方、タレントのことを「ユー」と呼ぶことについて聞かれると、ジャニーさんは、「アメリカでは『You must do』って主語になって言うからつい言っちゃうんです。名前は覚えられないです。それは僕の悪いところ」と打ち明けていました。

そして番組の最後これからやりたいことについてジャニーさんは「若い子はこれからどんどん伸びていくけど大事にしなきゃいけない。タレントとして育っているけど人間として育っていないわけですよ。僕はやりますよ絶対に。死ぬ前にちゃんとやります。若い子を築き上げなきゃ。金もうけ主義でやってるわけじゃないってはっきりわかると思います。僕が築き上げた人に聞こえるかもしれないけど違うんです。これから築き上げることによって子どもたちも育っていくってことなんですよ」と話していました。