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 エリザベス女王は13日、〈私たちは、彼らの家族としてより独立した生活を送りたいという願いを尊重して理解する〉とコメント。

 そして“ゴッドマザー”が断を下した。18日、英王室が、ヘンリー王子夫妻は「殿下」「妃殿下」の称号を返上し一切の公務から退くと発表。事実上の追放だった。

 夫妻は、ロンドン近郊にある居宅の改修に使われた公費240万ポンド(約3億4000万円)も返済する。

「ただ、チャールズ皇太子が夫妻に渡している年間200万ポンドの支援は継続される見通しです。またサセックス公爵としての爵位は維持されますが、公爵のブランドを使うビジネスがどこまで認められるか、まだ不明です」(前出・特派員)

 翌19日、エリザベス女王は穏やかな表情で教会の日曜礼拝に姿を現した。

「女王は一度もメディアのインタビューを受けたことがなく、公の場で自分の感情を表に出すことがない」(前出・バートレット氏)

 だが、女王は、憤怒していたという。英ガーディアン紙東京特派員のジャスティン・マッカリー氏が語る。

エリザベス女王はかねてより王室を“会社”に例えてきました。王室は国民の税金で成り立っており、国民への奉仕が仕事だと。だが、ヘンリーたちが言うスタイルでは、それが成り立たない。元女優でアフリカ系米国人を母に持つメーガンと結婚したヘンリーは古い王室を変える“革新”の象徴で人気もあっただけに、本心ではこれまで通りフルタイムの王室の一員として働いて欲しかった。しかし、王室の最後の一線は守らなければならず、やり場のない怒りを抱えていたのではないでしょうか」

 愛するヘンリー王子の生い立ちが、女王の心情をより複雑なものにしていた。

「ヘンリー王子は子どもの頃に父チャールズ皇太子と母ダイアナ妃の離婚を経験し、母を事故で失っているため、『両親とは違う生き方をしたい』と語っています。女王はそれも理解しており、独立を強く止めることはできなかった」(同前)

 英国内では世代や人種間で様々な感情がないまぜとなり、世論を二分するヘンリー王子夫妻。今後について、メーガン妃の女優復帰や夫婦揃ってのテレビ局とのタイアップなど憶測が流れる。

「これまで巨費が投じられてきたカナダでの警備費をどうするかも決まっていない」(前出・バートレット氏)

 ブレグジット以上に、王室からの離脱は前途多難だ。

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