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コロナ前の2019年上期と比較すれば確かに売上高は1.1%増と回復しているのですが、じつは顧客数はマイナス11.0%と1割以上減っています。

「コロナ禍に加えて円安不況でコンビニを使うことができる日本人の数は減少傾向にある」ということがこの数字から裏付けられます。

ではなぜ売上高が回復したかといえば客単価が13.5%も増えているからです。

「値上げラッシュのせいかな?」と思うかもしれませんが、消費者物価指数の伸びよりもずっと増えています。

つまりコンビニでちょっとお高めの商品が売れるようになったのです。

典型的には次の3種類の顧客層がコンビニをよく利用する層といえそうです。

1. 惰性で利用するひとたち
2. 手に届く贅沢を楽しむ中流のひとたち
3. 買い物難民としての高齢者たち

ちなみに減ってしまった1割の顧客層は経済の変化に過敏な顧客層でしょう。

簡単に言えば、「ガソリン代、電気代からインスタントラーメンまでこんなに値段が上がっているのだから生活スタイルを変えなくては。コンビニよりもドラッグストアやスーパーの方が同じ商品が安く買えるのだから買う場所を変えよう」と言うような行動をとるひとです。

この行動は所得が多いか少ないかとは関係なく幅広い層で起きます。

アフターコロナ経済でコンビニエンスストアの業績もようやくコロナ禍前の水準に戻ってきました。ところがこの間、日本人の階層化はさらに進んだ様子です。

コンビニは商品構成を変化させることで、それらのうち3つの層をうまく取り込んで成功しています。