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ABC予想」は、世界の数学者が証明を試みてきた難問で、2年前、京都大学数理解析研究所望月新一教授が、自身が構築した新たな理論を使って「ABC予想」の証明を行い、専門誌に論文が掲載されました。

しかし、前提となる概念から独自に作り出されているため、望月教授の証明が理解できないとする数学者もおり、研究者の間で混乱する異例の事態となっています。

研究を発展させて事態の解決につなげようと、動画サイトを運営するIT企業の創業者などが、この理論に関する研究成果に賞金を贈呈する賞を創設することになり、7日に都内で会見を開いて発表しました。

具体的には、
▽新たな発展を含む論文を毎年選び、最大で賞金10万ドル
▽理論の本質的な欠陥を示す論文を発表した最初の執筆者に対しては100万ドルを、
それぞれ贈呈するとしています。

今回の賞を創設したIT企業の創業者、川上量生さんは「数学の世界では起きないと思われたことが起きており、歴史的な事件に対して個人的に貢献したい」と話していました。

また、賞の創設に関わった数学者で、東京工業大学名誉教授の加藤文元さんは「望月教授の理論をめぐる数学の世界の正常化を目指し、そのために必要な環境作りに取り組みたい」と話していました。

ABC予想」とは

ABC予想」は、1985年にヨーロッパの数学者によって提唱された数学の難問の1つで、整数の足し算と、かけ算の間に現れる特別な関係について予想しています。

▽解決までに300年以上かかったことで有名な「フェルマーの最終定理」や▽1850年代に提唱され、150年以上たった今も未解決の「リーマン予想」に並ぶ難問とされ、
証明できれば数学史に残る偉業になるとされています。

ABC予想」の証明では、双方の最大公約数が1となる「互いに素」である正の整数のaとbで、「a+b=c」が成り立つ時、「a×b×c」で導き出される数字を素因数分解した時に現れる、異なる素数どうしをかけ合わせたdと、cの間には、特別な関係が成り立つことを示すことが求められます。

これを示せれば、まだわからないことが多い整数の本質に迫ることにつながるとされ、これまで世界の多くの数学者がその証明に挑んできました。

望月教授の新たな理論と証明

こうした中、京都大学数理解析研究所望月新一教授は、10年以上をかけて、「宇宙際タイヒミュラー理論」=「IUT理論」と呼ばれる新しい理論を1人で築き、この理論を使って「ABC予想」を証明したと論文で発表しました。

「IUT理論」は、前提となる概念から独自に作り出され、7年半に及ぶ審査を経て、2021年に数学の専門誌に掲載された4本の論文は、全体で700ページを超える長大なものとなっています。

論文を発表したあと、欧米を中心に、望月教授の証明に疑問を投げかける研究者も出てきたため、望月教授は反論していますが、議論は平行線をたどっています。

論理的に導かれた結論で、真偽が明確になるのが特徴の数学の世界では、異例の事態となっています。

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