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天皇皇后両陛下は21日、東京都内の幼稚園を訪れて、子どもたちが工作する様子をご覧になりました。

この訪問は「こどもの日」にちなんだもので、両陛下は、午前10時すぎに東京 千代田区の「九段幼稚園」を訪ねられました。

この幼稚園では、併設された小学校の総合学習の時間を利用してさまざまな取り組みを行っていて、両陛下は5歳児クラスの園児が5年生の児童とともに近くの公園で拾ってきたどんぐりや落ち葉を段ボールに貼り付けるなどして家をつくる様子をご覧になりました。

あわせて33人の子どもたちは6つのグループに分かれて作業し、両陛下は、子ども用のテーブルの近くにしゃがんでその様子を見守りながら「うまくいっているかな」とか「難しかったですか」などとことばをかけられていました。

このあと、両陛下は多目的室に移り、はだしになった4歳児クラスの子どもたちが、小学生とともに足の指の体操をしたり、たわしやスポンジの上を歩いたりする様子をご覧になりました。

天皇陛下は21日、水と衛生などをテーマにインドネシアで開かれている「世界水フォーラム」で、事前に収録したビデオによる基調講演をされました。

この国際会議は、水をめぐるさまざまな問題を話し合うため3年に1度開かれていて、今月18日からインドネシアのバリ島で10回目となる会合が開かれています。

天皇陛下は、長年水をめぐる問題を研究していて、各国や国際機関の代表が参加するハイレベル会議を前に、「繁栄を分かち合うための水」をテーマに20分間余り英語で講演されました。
この中で天皇陛下は、人類の繁栄を考えるうえで災害の問題は避けて通れないとして、能登半島地震について、2度にわたって被災地を訪問した経験を踏まえ、石川県内の津波被害などの写真を示しながら説明されました。

そのうえで、水は災害発生後の大きな課題でもあるとして、地震に伴う大規模な断水とトイレの確保を含めた衛生問題が発生したことを挙げ、「水と災害の課題は多岐にわたります。今後とも、このような経験と知識の共有や、備えの大切さへの理解と行動が地球規模で望まれます」と述べられました。

さらに、「気候変動に適応し、水災害に立ち向かうためには、科学技術の更なる進展と多くの関係者の育成が不可欠です」として、若い世代の成長と交流が水の分野に根ざした社会経済の発展に大きく寄与していくことへの期待を語られました。

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