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20年ぶりとなる新しい紙幣が3日発行されます。新紙幣は3日の朝以降、日銀から各金融機関に引き渡され、午前中に手にすることができる金融機関もある見込みです。

目次

新紙幣 どこで受け取れる?
《各業界の対応状況》
そもそもなぜデザインを変更?
6月末時点で計52億枚を準備
専門家「紙幣の信用力 保っていくことが必要」

新たな紙幣は一万円札が「近代日本経済の父」と呼ばれる渋沢栄一、五千円札は日本で最初の女子留学生としてアメリカで学んだ津田梅子、千円札は破傷風の治療法を開発した細菌学者の北里柴三郎の肖像がデザインされます。

紙幣のデザインの変更は、今の紙幣が発行された2004年以来、20年ぶりです。
新紙幣 どこで受け取れる?

りそなグループのうち、埼玉りそな銀行は初日から約100店舗の窓口や両替機で、新紙幣の出金や両替が可能だとしていて、早ければ午前中に新紙幣を手にすることができるとしています。

渋沢栄一の出身地が埼玉県深谷市であることから、地域を盛り上げるための対応だとしていますが、各店舗で紙幣の数には限りがあるとしています。

三菱UFJ銀行三井住友銀行みずほ銀行は、初日は混乱を避けるため、新紙幣を取り扱う店舗はごく一部にとどめるとしています。

また、ATMについても、みずほ銀行が初日は新紙幣の充てんよりも窓口での対応を優先させることを決めているほか、三菱UFJ銀行三井住友銀行もATMへの充てんを積極的には行わない方針です。

3行は、4日以降は順次、全店舗で新紙幣の取り扱いを始め、ATMへの充てんも進めるとしています。

また、ATMを全国に2万7000台以上設置しているセブン銀行も、初日は試験的に一部のATMに新紙幣を充てんしますが、当面は旧紙幣の数が多い状態が続きそうだとしています。

《各業界の対応状況》

新紙幣への対応状況は、業界によってばらつきが出ています。

財務省が5月にメーカーの業界団体に行った聞き取り調査では、新紙幣の発行開始までに、大手コンビニ・スーパーのレジは8割から9割程度、鉄道の券売機は8割から9割程度で更新が進むほか、路線バスの料金箱などでは6割から7割程度で更新が完了する見通しです。

一方、コインパーキングなどの自動精算機や、飲食店の食券など券売機は5割程度にとどまるとみられるということです。

JR各社

JR東日本
管内の券売機約4000台について、新紙幣対応のための更新作業などをすべて終えたということです。3日以降、どの券売機でも新紙幣は利用できるとしています。

JR東海
管内の駅にある約700台の券売機、それに乗り越し分を支払う自動精算機は対応を終えたということです。「ICカード」に現金をチャージするための「入金機」の一部では更新作業を続けるということですが、「入金機」が設置された駅には必ず「券売機」があるため、利用者に支障はなく、券売機を使ってICカードに現金をチャージして欲しいと呼びかけています。

JR北海道
券売機を設置している114駅のうち、69駅は対応を終えましたが、19の無人駅はいずれも対応は完了していないということです。また「簡易券売機」も、すべてで対応は完了していないということです。

JR西日本
駅員のいる駅では少なくとも1台は新紙幣に対応できるようにしたとしています。一方、無人駅の券売機については、今年度中に更新作業を進めるとしています。

JR四国
四国4県にある108駅のうち、91駅で対応が完了したということです。残りの駅の対応は未定です。ただ、ワンマン車両内で運賃を払う両替機については、今年度中には対応を終える見通しです。

JR九州
管内の駅にある約600台の券売機の半数ほどで、改修を終えたということです。来年12月ごろまでに、全券売機で対応を完了する予定です。新紙幣が使えない駅では、降車駅で運賃を支払ってもらうなどの対応を促すということです。
バス会社 対応間に合わないケース相次ぐ

北海道中央バス
保有する900台のバスについて運賃箱の部品が確保でき次第、順次、更新作業を進めるとしています。

西日本鉄道(福岡市)
グループ全体で約2400台のバスを保有していますが、来月下旬から更新作業を始める予定です。現金が使われる頻度の高い路線から入れ替えを進め、2026年3月末までに完了させる計画です。
熊本県内を走る一部のバスはまだ対応しておらず、今後更新を進めることにしています。

熊本都市バス
担当者が新しい紙幣が使えないことを示すステッカーを運賃箱に貼ったり、ポスターを掲示したりする作業を行いました。
九州産交バス 産交バス
一部の高速バスをのぞき、全路線バスで新しい紙幣に対応しています。

熊本バス
来月から順次更新し、熊本電鉄は年内をめどに更新する予定だということです。
全国の中小のバス会社では費用の負担が重いとして、当面運賃箱などの更新を見送るところもあります。

業界団体によりますと、運賃箱などの入れ替えには1台100万円から200万円ほどの費用がかかるといいます。

バス会社では、乗車の際に旧紙幣を準備しておくことや、キャッシュレスで決済できるICカードに現金をあらかじめチャージしておくよう呼びかけているケースもあります。

そもそもなぜデザインを変更?

今回の紙幣のデザイン変更は偽造防止の強化や、誰でも利用しやすい「ユニバーサルデザイン」の導入が主な目的です。

偽造防止という点では、最先端のホログラム技術を導入しました。斜めに傾けると画像が立体的に動いて見える仕組みとなっていて、傾け方によって肖像の顔が左右に向きを変えたり、額面の数字の色合いが変化したりします。

国立印刷局によりますと、この技術をお札に採用するのは世界で初めてだということです。また、「すかし」には肖像の背景に緻密な線で構成した模様が施されています。

ユニバーサルデザインという点では、日本の紙幣になじみの薄い外国人なども利用しやすいよう、額面の表記を漢字よりも数字を大きく目立つようにしています。

また、目の不自由な人でも指で触って紙幣の種類が分かるよう、凹凸のある11本の斜線=斜めの線を印刷しています。一万円札は左右の中央、五千円札は上下の中央、千円札は右上と左下にあります。

6月末時点で計52億枚を準備

新紙幣の発行に向けて、政府・日銀は約2年前から本格的な印刷を始めるなど、準備を進めてきました。

日銀は6月末時点で一万円札を29億枚、五千円札を3億枚、千円札を20億枚のあわせて52億枚を準備しています。

来年3月までにはさらに22億8000万枚準備し、現在発行されている紙幣の46%にあたる74億8000万枚とする計画です。

日銀によりますと、前回20年前の新紙幣発行の際には、1年間で6割程度が新たな紙幣に切り替わったということです。

専門家「紙幣の信用力 保っていくことが必要」

ニッセイ基礎研究所 上野剛志上席エコノミスト

「キャッシュレス化はどんどん進行していくとみているが、適応できない人もいるほか、大規模な災害やシステム障害などのときは使えなくなる可能性がある。現金の需要、紙幣の需要がゼロにはならない以上は、新しい紙幣の発行が必要になってくる」

事業者の中で対応が間に合わないケースが相次いでいることについては。

「直前に需要が殺到し、メーカーが対応できない事態を避けるためにも、政府が主導してより計画的に切り替えを促す取り組みが必要だった。早めに切り替えると一定程度の補助金を出す措置がもしあれば、円滑な切り替えと負担の軽減にもなったと思う。公共交通機関での対応が進んでいるかどうかを行政がチェックする体制も、これから先必要になってくるのではないか」

鈴木財務大臣「ニーズに応じて紙幣を供給していくことが重要」

鈴木財務大臣は2日の閣議のあとの記者会見で、「キャッシュレス化の進展は見られるが、紙幣は今も主要な支払い方法として利用されている。災害発生時やキャッシュレスの利用が困難な人のための決済手段として必要だ。ニーズに応じて紙幣を供給していくことが重要だ」と述べ、発行の意義を強調しました。

一方で、券売機や自動販売機などで新紙幣に対応するための作業が続いていることについては、「民間事業者に負担が生じているのは承知している。一方で、偽造に対する抵抗力を強化し、経済的損失を未然に防ぐことや安全な取引を確保するなどメリットについてもご理解いただきたい」と述べました。

《発行前日 2日の各地の動き》

信用金庫でも準備進む

東京 北区は渋沢栄一が邸宅を構えたゆかりの地で、この地域に店舗がある城北信用金庫では5月に王子銀座出張所をリニューアルし、通称「しぶさわくん支店」と名付け、7月3日に向けた準備を進めています。

店内には「あと1日」と書かれたボードが掲げられ、職員らが新札の発行を知らせるポスターを壁にかけたり、キャラクターのグッズを並べたりしていました。

同信用金庫の溝口珠希さんは「やっとこの日が来たか、という感じです。あすを一番に盛り上げ、地域と一緒に新紙幣の発行を祝いたいです」と話していました。

ギリギリ間に合った飲食店

横浜市神奈川区にあるラーメン店では2日昼すぎ、券売機を取り扱っている企業の担当者が訪れ、店内の券売機1台を更新する作業を行いました。

この店では支払い方法は現金のみで、新紙幣の発行に備えようと3月中旬に券売機の更新を発注していましたが、企業側が多くの依頼を受けていて、注文から3か月あまりたった7月2日、更新が完了しました。

中島正昭代表は「ギリギリでしたが、なんとか間に合って安心しています。昼どきに両替となると大変なこともあるので、迷惑をかけることなく、スピーディーに対応できるようになってよかったです」と話していました。

#日銀(【挨拶】植田総裁(新しい日本銀行券の発行開始))

日銀は3日午前8時、新しい日銀券の発行を開始した。2004年11月以来、20年ぶりとなる。一万円札の肖像には多くの企業の設立に携わり「近代資本主義の父」と称される渋沢栄一を起用した。キャッシュレス決済が進展する中での発行となったが、植田和男総裁はあいさつで「現金は『誰でも、いつでも、どこでも、安心して使える』決済手段であり、今後とも大きな役割を果たしていく」と述べた。

五千円札の肖像には、明治期に女性の高等教育に尽力した津田梅子、千円札には世界で初めて破傷風菌の純粋培養に成功するなど「近代日本医学の父」と称される北里柴三郎が起用された。

前回の改刷以降の技術の進展を踏まえ、偽造防止のための工夫を随所に施した。肖像が立体的に、しかも見る角度によって向きが変わって見える「3Ⅾホログラム」を世界で初めて銀行券に搭載した。

国立印刷局は22年から新しい日銀券の量産を開始し、今年6月末時点の備蓄量は約52億枚。日銀は3日、1兆6000億円の新日銀券を世に送り出す予定で、同日朝、新札を積み込んだ金融機関の現金輸送車が日銀本店を後にした。

新紙幣はキャッシュレス化が進展する中での船出となる。2日に公表された6月のマネタリーベースでは、日銀券の平均残高は前年同月比1.6%減の119兆0178億円。このところ前年比マイナスが続き、22年6月以来の119兆円台となった もっと見る 。

日銀は中央銀行デジタル通貨(CBDC)について研究開発も進めている。現時点で発行の計画はないが、開発は発行の前段階となるパイロット実験まで進んでいる。
日銀は「決済のキャッシュレス化が進展するもとでも、現金への需要は根強い」との見方から、新紙幣の発行準備を進めてきた。

岸田文雄首相は同日午前、日銀本店を視察した。視察後の記者会見で、新たな紙幣の肖像に採用された渋沢栄一などの功績に言及し、30年ぶりに高い賃上げ率が実現し、日本経済が新たな成長ステージに移行しようとしている「時代にふさわしい紙幣だ」として、「新紙幣が国民に親しまれ、日本の経済に元気を与えてくれることを期待したい」と述べた。

20年ぶりとなる新しい紙幣が3日に発行され、日銀から金融機関への引き渡しが始まりました。

東京・日本橋にある日銀本店では、3日朝に新紙幣の発行にあわせて記念の式典が行われました。

20年ぶりに刷新された紙幣には、一万円札に渋沢栄一、五千円札に津田梅子、千円札に北里柴三郎の肖像がデザインされています。

日銀の植田総裁は式典で「本日、1兆6000億円の新しい日本銀行券を世の中に送り出す予定です。キャッシュレス化が進展していますが、現金は、誰でもいつでもどこでも安心して使える決済手段で、今後とも大きな役割を果たしていくと考えられます。新しい日本銀行券が国民の皆さまのお手もとに広く行き渡り、わが国経済を支える潤滑油となることを期待しています」とあいさつしました。

そして午前8時すぎに日銀から金融機関に新紙幣が引き渡され、束になった新紙幣が輸送車に積み込まれました。

新紙幣は順次、金融機関に引き渡され、店舗で手にすることができるようになりますが、初日は多くの金融機関が新紙幣の取り扱いを一部の店舗に限定する見通しです。
20年ぶりとなる新しい紙幣の発行にあわせて、岸田総理大臣は、日銀の本店を視察しました。

岸田総理大臣は、3日午前、東京・日本橋にある日銀の本店を訪れました。岸田総理大臣は植田総裁らの案内で本店内を視察し、新紙幣の特徴などについて説明を受けました。

そして、新しい紙幣の入った額を手にして写真撮影を行いました。

視察のあと、岸田総理大臣は明治時代にしゅんこうされた「本館」の中庭で植田総裁と共同で会見し「実物を直接、拝見する中で技術やデザインを実感した。日本の資本主義、女性の活躍、科学技術イノベーション、これらを代表する人物を肖像とするまさに新しい紙幣、時代にふさわしい紙幣だと思っている。新紙幣が国民の皆さまに親しまれ日本の経済に元気を与えてくれることを期待したい」と述べました。

植田総裁は「キャッシュレスが進展しつつある世の中だが、現金は、誰でも、いつでも、どこでも安心して使っていただける決済手段であり、重要だ。現金に需要があるかぎり責任を持って供給をしていきたい」と述べました。

銀行 両替で多くの利用客

渋沢栄一にゆかりのある銀行の支店では、新紙幣に両替しようと多くの利用客が集まりました。

東京・中央区にあるみずほ銀行兜町支店は、渋沢栄一が設立に携わった日本初の銀行「第一国立銀行」があった場所で営業しています。

この支店では、午前10時半ごろから新紙幣の取り扱いが始まり、窓口を訪れた利用客がさっそく新紙幣を受け取っていました。

近くの会社に勤める男性は「渋沢栄一ゆかりの地ということで両替に来ました。新紙幣は使わずに記念に保管しようと思います」と話していました。

30代の経営者の男性は「税金を払いに来たのですがそのついでに両替をしようと思いました。ふだんはキャッシュレス派ですが新紙幣はまだ見慣れなくて外国のお金のようです」と話していました。

新紙幣に両替するために複数の銀行を訪れたという80代の男性は「ほかの銀行の支店はあすから新紙幣を取り扱うところが多く、渋沢栄一にゆかりのあるここならばと思って来ました。キャッシュレスにはついて行けない世代で、新紙幣は印刷ならではのよさが感じられます」と話していました。

官房長官「国民に親しまれること期待」
官房長官は午前の記者会見で「近年、キャッシュレス化の進展が見られる一方、引き続き現金決済が相応に行われている。また災害発生時の決済手段の提供や、キャッシュレス決済の利用が困難な方々への対応が必要とされていることなどから 今後も現金に対しては一定のニーズが見込まれている」と述べました。

その上で「新しい日本銀行券が偽造しづらく、誰もが使いやすいものとして国民に親しまれることを期待している」と述べました。

貿易赤字など日本の国際収支の課題について意見を交わすために、財務省内に設けられた有識者が参加する懇談会は、輸出の促進につながる産業競争力の確保や、化石燃料に依存した構造からの転換などが重要だとする提言をまとめました。

懇談会は財務省の神田財務官が座長を務め、大学教授やエコノミストら、およそ20人を集めて、この3年間続いている貿易赤字など国際収支の課題について、ことし3月から意見を交わしてきました。

このほど提言をまとめ、かつて輸出をけん引していた電気機器も2022年度から輸出額が輸入額を下回っているなどとして、国内産業の競争力を強化するため、生産性の向上や労働移動の促進が重要だと指摘しています。

また、エネルギーの輸入額の増加も貿易赤字の背景にあるとして、化石燃料に依存せず再生可能エネルギーを拡大するとともに、安全の確保を前提に原発の再稼働を進める必要があるとしています。

さらに日本企業の海外での稼ぎの多くが、現地での投資に回っているとして、規制緩和などを通じた国内への投資の促進策も重要だとしています。

神田財務官は、会見で「長期的には日本の収支構造を強じん化すれば、日本の富や経済力を担保することにつながる。地道にしっかりと政策を浸透させていきたい」と述べました。

財務省が3日発表した2023年度決算概要見込み額によると、借金返済や政策経費の原資となる「純剰余金」は8517億円となった。剰余金が1兆円を割り込んだのは19年度以来4年ぶり。

防衛力強化を巡り、政府は年平均1.4兆円の剰余金を前提に財源を確保している。剰余金の先細りが続けば、財源調達の見直しを余儀なくされそうだ。22年度の剰余金は2兆6294億円だった。

歳入のうち、税収は補正後から上振れし、72兆0761億円と4年連続で過去最高を更新した。

岸田政権発足前との比較では、23年度税収は当時に比べて2割ほど増えた。20年度税収は60.8兆円だった。

昨年度・令和5年度の国の税収は72兆円余りとなり、4年連続で過去最高を更新しました。円安が進み、輸出企業を中心に業績が好調だったことから法人税の税収が伸びました。

財務省が3日発表した昨年度の一般会計の決算の概要によりますと、税収は72兆761億円で2年連続で70兆円を超えました。

前の年度よりも9388億円増え、4年連続で過去最高を更新しました。

内訳を見ますと、
法人税収は15兆8606億円でした。
円安が進み輸出企業を中心に業績が好調だったことから、前の年度より9208億円増えました。

所得税収は賃上げが広がり給与所得は増えたものの、配当にかかる税の制度に変更があった影響で、前の年度より4687億円減って22兆530億円。

▽消費税収は国内の消費が堅調に推移し、130億円増えて23兆923億円でした。

このほか、▽相続税収が5969億円増えて3兆5663億円となりました。

一方、歳出では▽物価高対策のための予備費や、▽新型コロナウイルス対策の自治体への助成金などのうち支出の必要がなかった「不用」が6兆8910億円となりました。

このため新規の国債発行額は、昨年度の補正予算の段階での見込みより9兆5000億円抑えられました。

この結果、昨年度の決算剰余金は8517億円となり、法律の規定にもとづいて少なくとも半分は国債の償還に充てられたうえで、残りが防衛力強化のための財源となる見込みです。

#日銀(需給ギャップと潜在成長率)

日銀は物価上昇の勢いを判断する際に重視している日本経済の需要と供給力の差、「需給ギャップ」について、ことし1月から3月までの推計値がマイナスになったと発表しました。マイナスは16四半期連続です。

需給ギャップ」は日本経済全体の「需要」と「供給力」の差を示す数値で、プラスだと物価が上がりやすく、マイナスでは物価が下がりやすいとされてます。

日銀が3日に発表した、ことし1月から3月までの需給ギャップの推計値はマイナス0.66となりました。

その前の四半期の去年10月から12月までの需給ギャップは、4月の発表時点ではプラスでしたが今回、マイナスに改訂されたためこれで16四半期連続のマイナスとなります。

一部の自動車メーカーが認証をめぐる不正で生産や出荷を停止したことを受けて、企業の設備投資などの需要面が押し下げられたと見られます。

需給ギャップは、日銀が物価上昇の勢いを判断する上で重視している指標の1つで、追加の利上げなど今後の金融政策の判断にどのような影響を与えるか注目されます。

ことし4月の生活保護の申請件数は全国で2万796件で、前の年の同じ月と比べると5.9%増えました。前の年を上回るのは3か月ぶりです。

厚生労働省によりますと、ことし4月に申請された生活保護の件数は全国で2万796件で、前の年の同じ月に比べて1163件、率にして5.9%増えました。

生活保護の申請は前の年の同じ月と比べるとことし1月まで13か月連続で上回ったあと、2月以降は2か月連続で下回りましたが、再び増加に転じました。

また、ことし4月に新たに生活保護の受給を始めたのは1万8833世帯で、前の年に比べて982世帯、率にして5.5%増えました。

生活保護を受給している世帯は全国で164万7853世帯になります。
厚生労働省は「生活保護の申請件数は直近10年の同じ月で見ると、コロナ禍の令和2年に続いて2番目に多くなっていて、物価高騰の状況など今後の動向に注視する必要がある。生活に困っている人はためらわずに自治体の窓口に相談してほしい」としています。