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イスラエルパレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマス掃討作戦を続ける中、北部にあるジャバリア難民キャンプで数千人の避難民がキャンプから外に出ることができず、孤立しているとことが11日、国際医療援助団体「国境なき医師団(MSF)」の話で分かった。
パレスチナ当局者によると、11日のイスラエル軍による攻撃でガザ地区全体で少なくとも41人のパレスチナ人が死亡。この約半数がジャバリアで死亡した。

パレスチナ通信社「WAFA」は医療関係者の話として、避難民が身を寄せている学校などの建物を標的とした攻撃で、ジャバリアで15人以上が死亡したと報じている。

MSFのプロジェクトコーディネーターは「ジャバリア難民キャンプから外に出ようとする者は撃たれるため、誰も出入りできない」とXに投稿。MSFのスタッフ5人も外に出られない状態という。

ジャバリアはガザ地区最大の難民キャンプ。イスラエル軍はこれまでに、ジャバリアで数十人の戦闘員を殺害したと表明している。

この日の攻撃について、イスラエル軍は今のところコメントしていない。イスラエル軍はジャバリアのほか、ガザ北部のベイトハヌーンやベイトラヒヤなどにも部隊を派遣している。

フランス、イタリア、スペイン3か国の首脳は11日、イスラエル軍による国連レバノン暫定軍(UNIFIL)に対する攻撃を非難する共同声明を発表した。米国のバイデン大統領もイスラエルに対し、国連平和維持部隊を攻撃しないよう呼びかけた。

仏伊西は欧州諸国としてはUNIFILに最大規模の人員を派遣。共同声明で「こうした攻撃は国連安全保障理事会決議のほか、国際人道法の下でイスラエルが負っている義務に対する重大な違反となる」と指摘。「全ての平和維持要員は保護されなければならない」とし、即時停戦を求めた。

仏伊西など欧州連合(EU)に加盟する南欧9カ国は11日、キプロスで首脳会議を開き、レバノンの親イラン武装組織ヒズボライスラエルに即時停戦を求める声明を発表した。

声明で「パレスチナ自治区ガザでの紛争の拡大を背景に、イスラエルヒズボラの軍事対立が激化していることを深く懸念している」とし、国連が設定したレバノンイスラエルの非公式な境界線である「ブルーライン」沿いの全域での即時停戦と、レバノンに対する迅速な人道支援の実施を求めた。

レバノンイスラムシーア派組織ヒズボラのアフィフ報道官は11日、ヒズボラにとり優先事項はイスラエルを軍事的に倒すことだが、侵攻の阻止につながる全ての努力を受け入れるという考えを示した。

イスラエルヒズボラの対立はここ数週間で激化しており、イスラエル軍レバノン南部や首都ベイルート郊外、ベカー高原などを空爆ヒズボラの指導者多数を殺害しているほか、地上部隊をレバノン南部で展開している。一方、ヒズボライスラエル領内にロケット弾を発射し、応戦している。

同報道官はベイルート南郊での記者会見で、イスラエルの攻撃は「まだ始まったばかり」と強調。「われわれの最優先事項は敵を倒し、侵略をやめさせることだ。しかし、われわれの考えに合致する限り、攻撃を停止させるための内外の政治的努力は歓迎される」と述べた。

ベイルート南郊に武器が保管されていることについては否定し、イスラエルが時限爆弾を使いそれを装っていると述べた。また、避難者の早期帰還を約束した。

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イスラエル軍によると、11日夜にレバノンからイスラエル中部に向けて2機のドローン(無人機)が飛来し、警報が発令された。

軍は、ドローンがレバノンとの国境を越えたときから監視し、1機を迎撃したとしている。軍と警察によると、テルアビブ北部ヘルツリーヤで建物1棟が一部損傷した。

この件に関して、レバノンに拠点を置く親イラン武装組織ヒズボラは今のところコメントしていない。

バイデン米政権は11日、イランがイスラエルに対してミサイル攻撃を行ったことへの対応として、イランの原油石油化学セクターに対し新たな制裁を実施すると発表した。

サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は声明で「新たな制裁対象には違法なイラン産原油の輸送に関連する『幽霊船団』に対する措置も含まれる」と言明。

今回の措置は「イランのミサイル計画の支援に使用される資金源をさらに断ち切り、米国やその同盟国、パートナーを脅かすテロ集団への支援を阻止するのに寄与する」と述べた。

イスラエル政府が、イランによる大規模なミサイル攻撃への対抗措置をとるとしている中、イランの外相は「より強力な防衛行動をとる用意がある」として反撃する構えを強調し、イスラエルをけん制しました。

イスラエルのネタニヤフ政権は、10月1日に大規模なミサイル攻撃を行ったイランへの対抗措置をとるとしていて、アメリカや中東の産油国は、事態のエスカレートを防ぐため標的にイランの核施設や石油関連施設を含めないよう求め、働きかけを続けています。

こうした中、イラン外務省は11日、アラグチ外相が各国政府などに書簡を送ったことを明らかにしました。

この中でアラグチ外相は「さらなる攻撃に対して、イランはより強力な防衛行動をとる用意がある」として反撃する構えを強調し、イスラエルをけん制しました。

また、イスラエルによるパレスチナガザ地区や隣国レバノンへの攻撃は人道に対する罪だとして、各国の外交努力によってやめさせるよう呼びかけたとしています。

“爆発で兵士2人負傷” 国連レバノン暫定軍

一方、イスラエル軍レバノン南部での地上侵攻を続けるなか、国境地帯で停戦監視にあたっている国連レバノン暫定軍は11日、拠点にある監視塔の近くで爆発が起き、前の日に続いて平和維持部隊の兵士2人が負傷したほか、イスラエル軍の車両によって拠点の外壁が倒されたと発表しました。

これについてイスラエル軍は状況を調べているとしながらも、レバノンイスラムシーア派組織ヒズボラへの攻勢を強め地上侵攻を続ける構えを崩しておらず、国連レバノン暫定軍に参加している各国から平和維持部隊の安全確保を求める声が高まっています。

ヒズボラ “戦いは始まったばかり”

ヒズボラの報道官は11日、レバノンの首都ベイルートで声明を読み上げ、イスラエル軍によるベイルート郊外への攻撃について「毎晩続く敵の暴力的な攻撃によって、市民の住宅などが破壊されている。こうした場所に武器庫があるという薄っぺらい口実は、もはや誰も信じない」と主張しました。

ヒズボラは先月、イスラエル軍空爆によって最高指導者のナスララ師が殺害されたあと、後継の指導者は明らかになっていませんが、報道官は「この数日間のテルアビブやハイファなどへの攻撃は、戦いがまだ始まったばかりであることを示している。敵はわれわれの力の、ほんの少ししか見ていない」と述べ、今後、イスラエル各地への攻撃を本格化させると強調しました。
フランス・イタリア・スペイン首脳が共同声明
イスラエル軍が国連の平和維持部隊の「国連レバノン暫定軍」を攻撃したことをめぐり、フランスとイタリア、それにスペインの首脳は、11日、イスラエルを強く非難する共同声明を発表しました。

声明では「こうした攻撃は、国連安全保障理事会の決議や国際人道法のもとでイスラエルが負っている義務に対する重大な違反だ。正当化できるものではなくすぐにやめるべきだ」として、平和維持にあたる人たちはすべて守られるべきだと強調しています。

フランス、イタリア、スペインの3か国はいずれも国境地帯で停戦監視にあたっている「国連レバノン暫定軍」に人員を派遣しています。
バイデン大統領 国連レバノン暫定軍への攻撃やめるよう要求へ
アメリカのバイデン大統領は、11日、記者団から国連レバノン暫定軍への攻撃をやめるようイスラエルに求めるのか問われたのに対し「その通りだ」と述べました。

また、国防総省は、オースティン長官が10日にイスラエルのガラント国防相と電話で会談し、レバノンにおけるイスラエル軍の作戦について意見を交わしたと発表しました。

この中でオースティン長官は「国連レバノン暫定軍の安全を確保する重要性を強調した」としています。

さらに、イスラエルに対して、早期に軍事作戦から外交的な解決へと転換するよう努力を促したとしていますが、今回の発表の中には国連レバノン暫定軍をめぐるイスラエル側の対応を非難する言葉はありません。

#パレスチナガザ地区ハマス大規模攻撃「アルアクサの洪水」・367日目②)

#パレスチナガザ地区ハマス大規模攻撃「アルアクサの洪水」・368日目①)