芸能人と事務所の関係 公取委が実態調査 “移籍や独立妨害も”https://t.co/v2CggGZ96S #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) December 26, 2024
芸能人と芸能事務所との間の関係などについて、公正取引委員会が行った実態調査の結果がまとまりました。芸能人へのヒアリングでは、移籍や独立をめぐって事務所から妨害を受けたといった回答も寄せられ、公正取引委員会は、独占禁止法上、問題となる場合もあると指摘しています。
公正取引委員会は、ことし4月から11月にかけて、俳優やタレントを含む芸能人と芸能事務所との間の関係について、アンケートやヒアリングなどで実態調査を行い、26日、報告書として公表しました。
この中では、芸能人からのヒアリングで、移籍や独立をめぐり、事務所から
▽今後の芸能活動を一切行えなくなると脅されたとか
▽放送局に対して、退所した芸能人を出演させないよう働きかけがあった
といった回答が寄せられたということです。また
▽芸名の権利は事務所にあるとして、退所後に改名させられたという回答もあったということです。公正取引委員会は、こうした行為が独占禁止法上、問題となる場合もあるとして、「芸能事務所は、芸能人が移籍・独立をちゅうちょすることにつながるような言動をすべきではない」と指摘しています。
このほか、事務所へのアンケート調査では
▽芸能人との契約をすべて口頭で行っている事務所が全体の2割を超えたほか
▽契約内容を明示的に説明していない事務所もおよそ1割あったということです。公正取引委員会は、今回の調査結果をもとに芸能人と芸能事務所との間の契約などに関する指針を策定するとともに、法律に違反する行為があった場合には厳正に対処していくとしています。
移籍や独立以外の回答は
芸能人へのヒアリングでは、移籍や独立に関するもの以外も回答が寄せられています。
この中には、所属する芸能事務所について
▽報酬が少ないため、額や支払い方法などの変更を求めても、交渉に応じてくれないとか
▽望んでいないにもかかわらず体の露出が多い仕事を強要されることがある
といった回答もあったということです。このほか、今回の実態調査では、放送局と芸能事務所との関係もアンケートやヒアリングで聞いています。
芸能事務所からの回答では
▽放送局に対して契約条件に関する意見を言うと業務がなくなるため交渉ができないとか
▽放送局の都合で直前に仕事がなくなったのに補償がない
といった内容が寄せられたということです。公正取引委員会は、これらの行為も独占禁止法上、問題となる場合があると指摘し、注意を呼びかけています。
日本俳優連合の幹部「調査きっかけにルールできることに期待」
公正取引委員会の調査結果について、俳優が加入する団体の幹部は「映画出演の契約を中心に今も契約内容が明示されるケースが少ないのが実態で、調査をきっかけに事務所などと適切に話し合い働く環境などのルールができることを期待したい」と話しています。
「日本俳優連合」は画やテレビ、舞台などで活躍するおよそ2500人の俳優が加入する団体です。
俳優で副理事長を務める池水通洋さんによりますと、映画に出演する契約を中心に俳優と芸能事務所や制作会社との間では契約書を交わすなどして契約内容が明示されるケースは少なく、報酬額を事前に知らされないことも日常的にあるということです。
この団体も参加する当事者団体「日本フリーランスリーグ」が、ことし9月に行ったアンケート調査でも、俳優からは
▽「契約書などは取り交わしていない」とか
▽「あいまいに口約束程度で行われていた」という声のほか
▽「出演料が振り込まれるまで明かされない」
▽「労働時間、報酬額くらいはせめて明記してほしい」
といった声が寄せられたということです。池水さんは「俳優たちは露出したいと求めるが、世話をしてくれるのは事務所で、事務所の力が圧倒的に強くなってしまう。国のこうした調査をきっかけに事務所や制作会社との適切な話し合いができるようになり、働く環境やギャランティーなどのルールができていくと期待したい」と話していました。
公取委「事業者による取り組みを注視」
公正取引委員会の真渕博 取引部長は、記者会見で「芸能人の移籍・独立が多数、見られており、問題となりうる行為の未然防止のため、関係事業者に対して報告書の内容を周知した。問題の解決に向けた取り組みが進められるよう、関係省庁と連携しつつ、事業者による取り組みの進捗(しんちょく)を注視していきたい」と述べました。
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