ヘグセス米国防長官、「中国抑止に日本は不可欠なパートナー」 https://t.co/YldBeypOYu https://t.co/YldBeypOYu
— ロイター (@ReutersJapan) March 30, 2025
訪日中のヘグセス米国防長官は30日午前、中谷元防衛相と会談し、「中国共産党の軍の威圧を抑止する上で日本は不可欠なパートナーだ」と語った。「米国は台湾海峡を含めたインド太平洋地域で抑止力を強化するため迅速に動いている。同様に日本がどう取り組んでいるか知りたいと考えている」と述べた。
中谷防衛相は「在日米軍は日米共通の財産」とした上で、「自由で開かれたインド太平洋の実現のために日米は互いに最も信頼するパートナーだ。今後とも緊密に連携していきたい」と語った。
ヘグセス長官がアジアを訪問するのは就任後初めて。訪日前に立ち寄ったフィリピンでは、マルコス大統領、テオドロ国防相と会談し、中国を抑止するための関係強化を強調した 。
29日には第2次世界大戦時の日米両軍の激戦地、硫黄島(東京都小笠原村)を訪れ、石破茂首相、中谷防衛相らと合同慰霊式に参加した。
#日米(米国防長官「中国抑止に日本は不可欠なパートナー」)
#米比(米国防長官「抑止力必要」)
日米防衛相が初会談、同盟の対処力を強化-日本の防衛費詳細は触れず https://t.co/8d09II4SBT
— ブルームバーグニュース (@BloombergJapan) March 30, 2025
中谷元防衛相と来日中のヘグセス米国防長官は30日、初めて東京都内で会談し、日米同盟の抑止力、対処力強化の取り組みを進めていくことで一致した。
中谷防衛相は会談後の共同会見で「ヘグセス長官とともにそれぞれの防衛力強化と日米同盟の抑止力、対処力の取り組みについて切迫感をもって進めていく決意を確認した」とした上で、「平時から緊急事態までの日米の共同活動の協力がいっそう効果的に行われるよう加速していきたい」と述べた。
日本の防衛省は、陸海空3自衛隊を一元的に指揮する新たな組織「統合作戦司令部」を24日に発足させた。バイデン前政権下では、在日米軍を再構成して「統合軍司令部」を設け、自衛隊の統合作戦司令部のカウンターパートにすることが想定されていた。
ヘグセス長官は「在日米軍統合軍司令部への移行に伴うフェーズ1を開始した」とした上で、「近く人員を増強し、これらの活動を実行することで、日米の絆と作戦協力を増進させていく」と語った。
また、中谷防衛相は防衛力強化のため、空対空ミサイルの共同生産の早期開始について一致し、対空ミサイルについても共同生産の可能性を追求したとも述べた。
会談では日本の防衛費の詳細については触れなかった。中谷防衛相は「大切なのは防衛力の中身であり、わが国自身の判断と責任において進めていくことが重要だと申し上げた」と話し、アメリカ側からも理解を得られたと述べた。
#日米(防衛相会談)
米紙“国防総省が中国の台湾侵攻阻止へ同盟国に負担増の圧力”https://t.co/pGN5sqmMtu #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) March 30, 2025
アメリカの有力紙は、国防総省が作成した内部文書の中で、優先事項として、中国による台湾侵攻の阻止をあげたうえで東アジアやヨーロッパなどの同盟国に対し、防衛分野でさらなる費用を負担するよう圧力をかけることが盛り込まれていると伝えました。
アメリカの有力紙ワシントン・ポストは29日、3月中旬に国防総省内で共有され、ヘグセス国防長官の署名が入った暫定的な国家防衛戦略指針とされる文書の内容を伝えました。
それによりますと、文書では、優先事項として、中国による台湾侵攻を阻止し、アメリカ本土の防衛を強化することがあげられているということです。
そして、戦争を想定した計画を立てる場合は、中国との争いのみを考慮し、ロシアの脅威については、主にヨーロッパが対応すると位置づけられているとしています。
そのうえで、ロシアやイラン、それに北朝鮮の脅威を抑止するために、ヨーロッパ、中東、東アジアの同盟国に対し、防衛分野でさらなる費用を負担するよう圧力をかけることが盛り込まれていると伝えています。
トランプ政権はウクライナ情勢をめぐり、ヨーロッパがさらなる役割を担うべきだとしているほか、インド太平洋地域については台湾に大幅な防衛費の引き上げを求め、日本など同盟国と協力して、中国への抑止力を高めたい考えを示しています。
石破首相 米国防長官と面会し一層の連携強化を確認https://t.co/n6ZemJY8O4 #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) March 30, 2025
石破総理大臣は、30日午後、総理大臣公邸でアメリカのヘグセス国防長官と面会し、国際情勢が厳しさを増す中、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け一層の連携強化を確認しました。
石破総理大臣は30日午後、総理大臣公邸でアメリカのヘグセス国防長官の表敬を受け、およそ45分間、面会しました。
この中で、石破総理大臣は、先のトランプ大統領との首脳会談に触れつつ「国際情勢が一層厳しい中で『自由で開かれたインド太平洋』を実現するため、日米が同盟関係を強固なものにすることは極めて重要だ」と述べました。
これに対し、ヘグセス長官は「日本、オーストラリア、フィリピン、韓国も含め、ともに協力していくことが重要だ。厳しい安全保障環境の中、互いに今の脅威を理解しながら進めていく」と述べ、両氏は「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、一層連携を強化していくことを確認しました。
一方、政府関係者によりますと、面会で石破総理大臣はトランプ政権の関税政策に関連して日本政府の考えを伝え、ヘグセス長官はトランプ大統領に伝達する意向を示したということです。
アメリカ ヘグセス国防長官 米軍横田基地を訪れ兵士たちを激励https://t.co/55EQ9j2pm6 #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) March 30, 2025
日本を訪れているアメリカのヘグセス国防長官は、石破総理大臣への表敬のあと東京のアメリカ軍横田基地を訪れました。
この中でヘグセス長官は「世界には脅威が迫っている」と述べたうえで、中国に対抗するためにアメリカ軍による抑止力強化の重要性を強調しました。
そのうえで「トランプ大統領は偉大な平和を確立したいと願っている。大統領はどんな困難な状況においても、皆さんを支援し続ける」と述べ兵士たちを激励しました。
ヘグセス長官はこのあと日本を出発することにしています。
防衛省 “自衛隊 地対艦ミサイル部隊”大分県に発足 配備完了https://t.co/ed9JR1Qzmt #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) March 30, 2025
防衛省は、地上から艦艇を攻撃する自衛隊のミサイル部隊を新たに大分県に発足させました。計画しているミサイル部隊の配備が完了し、来年度から「反撃能力」としても使う長射程のミサイルを各部隊に配備していくとみられます。
目次
Q. 地対艦ミサイルとは?Q. 自衛隊に地対艦ミサイル連隊はいくつある?
Q. なぜ九州や沖縄で部隊を増やす?
Q. 地対艦ミサイルが「反撃能力」と深く関係しているのはなぜ?
Q. 改良型はいつ配備? 配備先は?
Q. 憲法9条との整合性は?
Q. 専門家の見解は?
Q. 反撃能力にも使われる長射程ミサイルはほかにも?
Q. どうやって運用?
Q. 計画どおりに進んだ場合はどうなるの?
大分 市民団体からは反対の声
大分県の陸上自衛隊湯布院駐屯地に新たに発足したのは、地上から海上の艦艇を攻撃する「第8地対艦ミサイル連隊」です。
30日駐屯地で記念の式典が開かれ、本田防衛副大臣から山田大作連隊長に部隊の旗が手渡されました。地対艦ミサイル連隊の設置は全国で7つ目で、今の防衛力整備計画で掲げられたすべての連隊の配備が完了したことになります。
湯布院駐屯地の部隊は隊員がおよそ300人で、射程が百数十キロの「12式地対艦ミサイル」などが配備されました。防衛省は、12式地対艦ミサイルについて、有事の際に相手の基地などを攻撃する「反撃能力」としても使うため、射程をおよそ1000キロに伸ばした上で、来年度から配備を開始するとしています。
防衛省関係者によりますと、この長射程のミサイルは、各地の地対艦ミサイル連隊のほか教育部隊への配備を検討しているということで、今後、配備先となる地域の理解が得られるかが焦点となる見通しです。
Q. 地対艦ミサイルとは?
A. 地上から艦艇を攻撃するミサイルで、現在、陸上自衛隊には2種類が配備されています。このうち新しいタイプのものが2012年度から調達している「12式地対艦ミサイル」で、射程は百数十キロあります。GPSなどによって目標まで誘導されながら飛行し、最終的にはミサイル自体に搭載されたレーダーで目標を探知して攻撃します。
Q. 自衛隊に地対艦ミサイル連隊はいくつある?
A. 7つあります。内訳は
▽沖縄県の勝連分屯地
▽熊本県の健軍駐屯地
▽大分県の湯布院駐屯地
▽青森県の八戸駐屯地と
▽北海道の北千歳駐屯地、美唄駐屯地、上富良野駐屯地です。今回、湯布院駐屯地で発足した部隊が「第8」なのは、かつてあった「第6」が2011年に廃止されたためです。
Q. なぜ九州や沖縄で部隊を増やす?
A. 「第7地対艦ミサイル連隊」は去年3月に沖縄本島にある勝連分屯地で発足しました。念頭にあるのは、海洋進出の動きを強める中国です。「第7地対艦ミサイル連隊」は4つの中隊があり
▽沖縄本島
▽宮古島
▽石垣島
▽鹿児島県の奄美大島に中隊を1つずつ分散して配備しています。各中隊には「12式地対艦ミサイル」が配備されています。射程は百数十キロあるので、それぞれの島の間を通過する艦船を射程に収めることになります。
中国の艦艇が東シナ海から太平洋に出る場合はこれらの海域を通ることになるため、防衛省としては抑止力を高めたいねらいがあるとみられます。Q. 地対艦ミサイルが「反撃能力」と深く関係しているのはなぜ?
A. 防衛省が12式地対艦ミサイルを改良して射程を伸ばし、反撃能力としても使おうとしているためです。改良型の射程はおよそ1000キロになります。改良型を南西諸島に配備した場合は、中国の沿岸部も射程に収めることになります。また、熊本県や大分県に配備した場合には、中国沿岸部のほか、北朝鮮のほぼ全域が射程に入ることになります。
Q. 改良型はいつ配備? 配備先は?
A. 防衛省は2025年度から、つまり1年以内に部隊への配備を開始するとしています。去年10月には初めての発射試験を国内の専用施設で行いました。公開された写真には、車両型の発射装置からミサイルが発射される様子が写っています。また、飛行するミサイルの写真では、飛行機の主翼のようなものが確認できるほか、ミサイルの後部にはアルファベットの「X」の形のように尾翼のようなものが取り付けられています。
防衛省関係者は「主翼のようなものは飛距離を伸ばすため、尾翼のようなものはミサイルの姿勢を制御するためにある」と話しています。
また配備先について防衛省は「具体的な配備場所は決まっていない」としています。
防衛省関係者によりますと7つの地対艦ミサイル連隊のほか教育部隊への配備を検討しているということで、「南西地域に射程の長いミサイルを配備することで、中国や北朝鮮などへの抑止力を高めることができる」と話しています。
Q. 憲法9条との整合性は?
A. 政府は、憲法9条のもと、大陸間弾道ミサイルなどの攻撃型兵器を保有することは許されないとしています。一方、反撃能力として使用する長射程のミサイルは、相手の攻撃を防ぐのにやむをえない必要最小限度の自衛力にあたるとして、保有できるとしています。
また反撃能力を行使できるのは、武力攻撃が発生して日本の存立が脅かされ、これを排除するためにほかに適当な手段がないなど、自衛権行使の3要件に合致した場合としていて、専守防衛を堅持し、先制攻撃を行うことはないとしています。
Q. 専門家の見解は?
A. 安全保障が専門の拓殖大学の佐藤丙午 教授は、中国や北朝鮮を念頭に次のように指摘しています。「日本は相手のミサイルの射程圏内にいるので、相手が日本側の反撃をおそれることなく打撃を加えてくるという状態を予防するためには、日本がある程度の能力を持っているということが重要になる。ミサイルの射程を延伸させ、相手の攻撃の起点に対して打撃を与えられる能力を持つことによって、抑止力を向上させることを目的にしているのだと思う」
一方で、関連する部隊や施設は攻撃の対象にもなり得るとリスクを指摘した上で、今後の配備にあたっては次のように述べています。
「一般的に考えても自分の生活拠点の中に軍事的な標的になり得るような施設があることについての心理的な抵抗はすごく理解できるし、当然のことだと思う。政府としては、リスクと、リスクをとらなければいけない理由を配備先の地元に対してオープンな形で説明することが重要だ」
Q. 反撃能力にも使われる長射程ミサイルはほかにも?
A. 防衛省は、有事の際に日本に侵攻してくる部隊を遠方で阻止するため、相手の射程圏外から発射できる長射程の「スタンド・オフ・ミサイル」の開発を進めていて、反撃能力としても使用する可能性があるとしています。このミサイルについて導入が決まっているのは現時点で8種類です。
このうち国産は
▽改良型の「12式地対艦ミサイル」
▽「高速滑空弾」
▽「極超音速ミサイル」
▽「潜水艦発射型ミサイル」
▽「新地対艦・地対地精密ミサイル」の5種類です。外国製は
▽「トマホーク」
▽「JASSM」
▽「JSM」の3種類です。「高速滑空弾」は、音速を超える速度で弾頭部分がグライダーのように滑空し、従来よりも迎撃が難しいとされるミサイルです。射程は数百キロで、すでに発射試験を行っていて、2026年度から配備する計画です。
また、射程が1000キロ以上になる能力向上型の開発も同時に進めています。
音速の5倍以上の速さで飛行する「極超音速ミサイル」は、射程が2000キロから3000キロとされ、2031年度に開発が完了する予定となっています。潜水艦に装備され、洋上の艦艇などを攻撃する「潜水艦発射型ミサイル」は、2027年度に開発が完了する予定です。
洋上の艦艇や、上陸してきた部隊などを攻撃する「新地対艦・地対地精密ミサイル」は、2024年度に開発が始まり、開発の完了時期などは未定としています。
「トマホーク」は、アメリカ製の巡航ミサイルです。
日本は射程がおよそ1600キロのものを最大400発、取得する予定で、2025年度から配備を開始するということです。防衛省は、護衛艦から発射できるようにするため、海上自衛隊佐世保基地のイージス艦「ちょうかい」を改修し、最初に配備するとしています。アメリカ製の「JASSM」は射程が900キロを超えるとされる巡航ミサイルです。防衛省は戦闘機に搭載し、地上の目標物や洋上の艦艇を対象に使用することを想定していて、2027年度に配備する予定です。
射程がおよそ500キロとされるノルウェー製の「JSM」も戦闘機に搭載し、2025年度からの配備を目指しているとしています。
Q. どうやって運用?
A. 3月24日に自衛隊に発足した「統合作戦司令部」が運用を担うとしています。ミサイルを発射する際には目標の位置をリアルタイムで把握した上で、その情報を司令部などに送り、ミサイルを目標まで正確に誘導する必要があります。これらの一連の作業は、人工衛星や情報収集機などを用いますが、防衛省関係者は、目標が離れている場合などは自衛隊だけで行うには限界がありアメリカ軍からの情報が必要になるとしています。
防衛省は「反撃能力」について、「情報収集を含め、日米の協力態勢を構築する」としていて、行使する場合には統合作戦司令部がアメリカ軍と情報共有や調整を行うものとみられます。アメリカは、自衛隊とアメリカ軍の指揮・統制の向上に向けて今後、在日アメリカ軍を再構成し、統合作戦司令部のカウンターパートの1つになる「統合軍司令部」を設けることにしています。
この統合軍司令部について在日アメリカ軍はNHKの取材に対し「再編計画は順調に進んでいる」とコメントしています。一方で、CNNテレビは3月19日、アメリカ国防総省が組織や態勢を見直すために検討している案の中に在日アメリカ軍を強化する計画の中止が含まれていると伝えています。
Q. 計画どおりに進んだ場合はどうなるの?
A. 防衛省は、調整がしやすくなり、自衛隊と在日アメリカ軍の連携が進むとしています。一方で、野党などからは「アメリカ軍との一体化が強まるのではないか」という指摘が出ています。防衛省は、自衛隊が在日アメリカ軍の指揮下に入ることはないとしていて、アメリカとの間で具体的な連携のあり方などについて協議を進めています。
大分 市民団体からは反対の声
陸上自衛隊湯布院駐屯地の前では30日、地元の住民などでつくる市民団体のメンバーなどおよそ20人が集まり、長射程のミサイルが配備されれば地域が攻撃の対象になるおそれがあるなどとして、反対する声を上げていました。「湯布院駐屯地『敵基地攻撃』ミサイル問題を考えるネットワーク」の鯨津憲司さんは「攻撃的な部隊ができたことに不安と危機感を持っています。自分たちの地域が標的になって巻き添えになってしまう可能性もあるのではないかと思います」と話していました。
【視点】なぜ日本はレアアースの代替供給源探しでフランスと手を組むのか?… pic.twitter.com/kE6l4mrPQG
— Sputnik 日本 (@sputnik_jp) March 29, 2025
【視点】なぜ日本はレアアースの代替供給源探しでフランスと手を組むのか?
日本とフランスは、レアアースの共同採掘・加工を計画している。このプロジェクトに参加するのは、仏レアアース加工会社カレマグ(Caremag)、日本のエネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)、そして1990年代からレアアースを日本に輸入している岩谷産業。
3月17日、仏南西部ピレネー=アトランティック県のラック工業団地内の工場建設予定地で着工式が行われ、JOGOMEC副理事長の大東道郎氏が礎石を据えた。このプロジェクトには総額2億1600万ユーロが投じられ、そのうち約1億1000万ユーロ(160億円)が日本のパートナー事業者から、1億600万ユーロが仏政府から出資された。プロジェクトを実現するために、日仏レアアース株式会社が設立された。工場は2026年末から2027年初頭に生産を開始する予定。計画によると、この工場では年間2000トンのリサイクル磁石と5000トンの原料鉱石から、ネオジムとプラセオジムの軽レアアースやジスプロシウムとテルビウムの重レアアースを精製する予定だ。
レアアースの多くは、バッテリー、携帯電話のスクリーン、電気自動車やハイブリッド車、ロケットや医療機器といったハイテク機器の製造に欠かせない為、戦略的資源とみなされている。各電子機器に含まれるこうした金属はごく少量だが、機器の生産が爆発的に伸びたため、世界的な需要が飛躍的に増加した。現在、金属の種類によるが、世界のレアアース市場の60%から85%は中国が支配している。そして、中国はレアアースのサプライチェーンを構築している世界でほぼ唯一の国でもある。独占的な立場にある中国は、レアアース市場で価格を決定することができる。
また、日本はレアアースの半分以上を中国から調達している。日本の新プロジェクトへの参加は、中国への過度な依存から脱却し、供給元を多角化したいという願望からきている。供給される量が減れば、日本の先端技術産業は深刻な困難に陥る可能性があるからだ。新プロジェクトでは、生産されるレアアースの50%を日本側に長期供給する契約が締結された。
金融アナリストのミハイル・ベリャエフ氏は、スプートニクの取材に対し、このプロジェクトについて次のように語った。
「投資には3つの重要な要素がある。それは、適切で重要な経済的対象物であること、良好な経済環境、そしてリスクが最小限であることだ。私が思うに、日本はこうした指標の組み合わせて、他国のレアアース鉱床に投資するよりも、仏のプロジェクトに投資する方が効果が得られると判断したのだろう。レアアース鉱床はそう多くはない。日本はロシアでこうした鉱床開発に参加できるかもしれないが、制裁のため参加することはないだろう。米国もレアアース生産国ではあるが、国内需要の80%を中国からのレアアースに依存しているため、米国とこうしたプロジェクトを始めるのは意味がない。米国自体が中国に代わる供給先を見つけようとしている。次に、日本への輸送コストだが、レアアースの量は少ないほか、仏の港は鉱床に比較的近いため、日本への輸送コストは大した負担にはならない」。ベリャエフ氏は、いずれにせよ、1 つの供給元に依存するよりも、供給元を多角化したほうが常に良いものだと指摘し、次のような考えを示した。
「今回のプロジェクトでは、日本にとって非常に有利な条件が揃っている。なぜ仏は日本と組むことを選んだのか?おそらく、それは資金と技術だ。日本は電子工学、ロボット工学、化学工業のあらゆる分野で発展しており、日本の技術には極めて高い需要がある。さらに、1つの有益な取引によって、他のプロジェクトへの道が開かれる」
レアアースの世界需要は、2035年までに2.5倍に成長し、現在の35万トンから90万トンに達すると予想されている。レアアース市場の約90%を、ネオジム、プラセオジム、ジスプロシウム、テルビウムの4種類の金属が占めている。
#外交・安全保障(250330)