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『指導者の条件』
P108

清正はその晩年に、「自分は一生の間、人物の判断に心を尽くし、人相まで勉強したが、結局よくはわからなかった。ただいえるのは、誠実な人間に真の勇者が多いということだ」といったという。

結局、誠実な人はありのままの自分というものをいつもさらけだしているから、心にやましいところがない。心にやましいところがなければ、よけいな心配をしたり、おそれたりすることなく、いつも正々堂々と生きることができる。それを、自分をよくみられたい、よくみられようなどと考えて、あれこれ作為をすれば、その作為のためにいらざる気を使うということにもなろうし、そのことが一種のうしろめたさともなって、力強い信念にみちた活動もできにくいだろう。