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【やばいぞ日本】座談会(3−1)退路断つ「覚悟の戦略」を

戦後60年、われわれの社会は家庭でも学校でも職場でも「人間関係が大事だ」と言い続け、その結果、人間関係そのものが非常に不安定になった。

 何が欠如していたのかというと、親子や師弟の関係でも、技術や知識を年長の者が次の世代にきちんと教えていくという教育の垂直軸というものを問題にしなかった。これがかえって人間関係そのものの基礎を崩した。

 それから水平軸が横並びの平等主義となり、互いの足を引っ張る構造を作り上げた。垂直軸がしっかりしていれば、嫉妬(しっと)や怨念(おんねん)はかなりコントロールされる。それが正当な人間関係の中に吸収されず、ライバルや憎しみの相手に向けられ、社会の中に蓄積している。子殺し、親殺しなどの残虐な事件が多発しているが、蓄積した嫉妬や怨念が外に向かうと殺意になり、内に向かうと自殺を引き起こす。外にも内にも向けることができない人間は行き場を失って鬱(うつ)になっている。

 教育を中心にあらゆる社会組織の中に垂直軸と水平軸という立体的な体系を築き上げなかったことが問題だ。
<中略>
アジア全体の中では日本の維持してきたこの集団主義は、かなり良質の集団主義だと思う。個人主義を抱え込んだ集団主義、あるいは集団主義を内面化した個人主義。今はその良質の部分をどう発展させるかという岐路に来ていると非常に強く感じる。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20071228#1198836778
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20080122#1200959820