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日銀総裁、戦後初の空席――「民主党政局」、首相に誤算（ニュースの理由）
（編集委員　清水真人）
周辺によれば、首相は別の内輪の席で「重鎮」どころか「小沢氏」を名指しで批判している。
＜中略＞
万一、小沢氏が「武藤容認」で動けば、クーデターが起きかねない党内包囲網が敷かれつつあった。
　決定打は二十九日の二〇○八年度予算案の与党強行採決による衆院通過だった。首相は日銀人事とは切り離して考えていたが、民主党は猛反発、審議拒否を決め込んだ。権力基盤がぐらつく小沢氏にとり、首相との対決路線に軸足を移す以外に党内をまとめていく道筋がなくなっていた。
＜中略＞
消耗戦の行方は「おれに任せてくれ」となお強気の首相の気力と体力にかかる。

（日経新聞夕刊）