「さあ、これからもうひと仕事しなきゃなあ」
小沢氏は不信任案否決後、近い議員たちにこう語った。意外にも、一連の騒動で手応えを感じているというのだ。
現に採決前夜、仙谷由人官房副長官ら10人が緊急に集まり、菅首相の退陣の道を模索し始めたのも、この人数が背景にある。仙谷氏らは強がっているが、10人のうちの1人はこう明かした。
「不信任否決の自信はあったが、70人が造反すれば当然処分しなければならない。すると彼らは飛び出し、われわれは過半数割れになる。小沢新党が自民や公明と連立する可能性もある。だから、菅首相には退陣してもらうしかなかった」
自民党幹部によると、小沢氏は5月に入ってから谷垣総裁と連絡を取り合っていた。「不信任案を出せば賛成する。通ろうが通るまいがそのあとは連立しよう」という趣旨だったという。そして今回、77人を集めたのを見て、谷垣氏は小沢グループの結束に驚き、周囲に「(連立相手として)信じられる、と漏らした」(自民党幹部)。
さらに、公明党幹部も言う。
「わが党の場合、連立には2つの道がある。民主党の仙谷たちと組むのか、小沢や鳩山と組むのか。どちらも世間や党内の批判があるが、小沢さんとはこれまでも接触してきたから、信頼関係は依然強いものがある」
「代表選で敗れて党内で干されれば、いよいよ70人が離党して新党を作る。その時は、かつての自自公のように小沢新党が連立を仕掛ける。その連立を経てもう一度、2大政党の一翼を目指す」
これが小沢氏の言う「ひと仕事」である。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20110607#1307450747
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20110606#1307344228