田原総一朗の政財界「ここだけの話」オバマ演説の影響? 首相演説は理解不能
新聞各紙が、麻生さんの施政方針演説をとらえて、「小泉路線からの転換」あるいは「構造改革と一線」などと、一面トップで報じている。
まるで、「小泉構造改革が新自由主義経済で、日本の企業を暴走させた。だから麻生さんは小泉構造改革と一線を画した」というように評価している。
対して、オバマ演説には危機感があふれている。その危機感にリアリティがある。それを何とかして乗り越えようとする迫力にみなぎっている。麻生さんにはそのいずれもない。
官僚たちも、皆あきらめて引いてしまっている。僕はしょっちゅう官僚と会うのだが、僕のほうがむしろ彼らから「田原さん、なんでこんなになっちゃったんだ」と訴えられる。「われわれが何を言おうと麻生さんに届かない」のだという。それは、麻生さんに届く前にさえぎられることもあるし、届いても理解できない場合や、受け付けてもらえない場合もある。
麻生さんが人の言うことを聞かないのだ。麻生さんは基本的に人の言うことを聞くのが嫌いな人だ。だから大臣たちも皆引いてしまっている。