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BSジャパン : 日高義樹のワシントン・リポート

米元国連大使ジョン・ボルトン

知的なだけでは国際政治の理解には限界がある。
自分の交渉技術を過大評価していればむしろ不利になる場合もある。

冷戦の時、極めて厳しい軍縮計画についてソビエトと交渉中、レーガン大統領が言った事を忘れてはならない。
彼は軍縮計画に懐疑的だったが活発に関与した。
だがレーガンはロシアの格言を引用していつもこう言っていた。
「信用せよ、だが査察せよ」そうすれば明らかになる。
私は北朝鮮を信用しない。
だから査察が重要なのだ。
北朝鮮国務省に譲歩させるためなら喜んで何でも言うが、その約束を文書にしたり、検証を実施したりする段になると、北朝鮮は全く協力しようとしない。
北朝鮮核兵器の放棄を決断していない証拠だ。
というよりも、北朝鮮が自ら核兵器を放棄するつもりがない証拠だ。
北朝鮮は喜んで交渉を続けるだろう。
譲歩するつもりがないだけだ。
アメリカが辛抱しきれなくなって、「大変だ、もっと譲歩しなければ、もっと北朝鮮の言い分を聞かなければ6カ国協議は崩壊する。最悪の事態だ」と言うのを望んでいる。
北朝鮮アメリカが実質的な結果よりも交渉そのものが大事だと思っている点に賭けているのだ。
だから私はオバマ政権が北朝鮮の非協力的な態度に敢然として「こんな事を繰り返すつもりはない。違ったやり方をする」と言う機会が来る事を願っている。
オバマ上院議員は選挙中そうは言わなかった。
率直に言ってオバマ政権はブッシュ政権と大して違わないだろう。
だが新政権の発足当初新しい方向に進む機会があるかもしれない。
オバマ大統領がその機会をとらえればこれまでと違う対応が見られるだろう。

朝鮮半島の統一は第二次世界大戦以来米国の目標になっているが、中国はそれを恐れている。
朝鮮半島が統一されれば米軍が鴨緑紅にやって来る。
中国は1950年に、あの映画を見た時から嫌っているが、今も嫌っている事に変わりはない。
北朝鮮に圧力をかけないのはそのためだ。
キム・ジョンイルに圧力をかけ過ぎて政権が崩壊すれば、米軍と韓国軍が北朝鮮に入り、南北を統一させてしまうと恐れている。
米軍の韓国駐留は非常に大事だ。
地域の安定のためとキム・ジョンイル政権が崩壊した時に起きる混乱に備えるためにも…。
アフガニスタンに送るために東アジアの駐留軍を引き揚げる事は重大な間違いだ。

キム・ジョンイル政権が崩壊すれば、南北統一は素早く行われるだろう。
東西ドイツの統一があるとすれば徐々に行われると考えられていたが、ベルリンの壁が崩壊するやいなや東ドイツと西ドイツの人々はすぐに統一を望み実現した。
南北朝鮮の人々も同じだと思う。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20090218#1234917752
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